今回は、政策・時代の流れに乗るクリーンエネルギーETFの第二弾 ICLNをご紹介いたします。
前回ご紹介したQCLNは、クリーンエネルギー銘柄ではあるものの、投資対象地域がアメリカ、銘柄がテスラ・ニオとEV関連銘柄に偏っていましたが、本EFTは純粋に従来の化石燃料に代わるエネルギー事業に投資するETFとなります。年初来の騰落率もまずまず。今回はICLNを見ていきます。
ICLNとは
「S&Pグローバル・クリーンエネルギー株指数」連動する投資成果を目指すNASDAQに上場している米国籍のETFです。世界のクリーンエネルギー業界の中から、業界を代表する流動性と市場性が高いグローバル企業が対象でバイオ燃料、バイオマス、エタノール、燃料アルコール、地熱発電、水力発電、太陽光発電、風力発電に関連する企業で構成されるETFとなります。
運営会社 ブラックロックとは
ブラックロックは世界最大の運用会社。2020年7月末時点の総運用資産残高は約7.81兆米ドル(約824兆円)です。
同社の提供するETFブランド「iシェアーズ」世界のETF市場のシェアの36%を占める世界シェアNo1ブランドとなっております。
基本情報
配当月 | 6,12月 |
配当利回り | 0.46% |
経費率 | 0.46% |
基本情報は上記の通りとなります。2020年12月時点で偶然にも配当利回りと経費率は同じ0.46%
構成銘柄
構成銘柄については下記の通りとなっております。構成銘柄は約46銘柄となっております。
ティッカー | 銘柄名 | 保有比率(%) | 業種 | 地域 |
MEL | MERIDIAN ENERGY LTD | 5.49 | 公益事業 | ニュージーランド |
PLUG | PLUG POWER INC | 5.31 | 資本財・サービス | 米国 |
VER | VERBUND AG | 4.92 | 公益事業 | オーストリア |
ENPH | ENPHASE ENERGY INC | 4.87 | 情報技術 | 米国 |
CEN | CONTACT ENERGY LTD | 4.79 | 公益事業 | ニュージーランド |
SGRE | SIEMENS GAMESA RENEWABLE ENERGY SA | 4.75 | 資本財・サービス | スペイン |
VWS | VESTAS WIND SYSTEMS | 4.6 | 資本財・サービス | デンマーク |
FSLR | FIRST SOLAR INC | 4.58 | 情報技術 | 米国 |
ORSTED | ORSTED | 4.52 | 公益事業 | デンマーク |
968 | XINYI SOLAR HOLDINGS LTD | 4.12 | 情報技術 | 中国 |
EDPR | EDP RENOVAVEIS SA | 4 | 公益事業 | ポルトガル |
SSO | SCATEC SOLAR | 3.81 | 公益事業 | ノルウェー |
ORA | ORMAT TECH INC | 3.77 | 公益事業 | 米国 |
SEDG | SOLAREDGE TECHNOLOGIES INC | 3.63 | 情報技術 | 米国 |
BLX | BORALEX INC CLASS A | 3.18 | 公益事業 | カナダ |
CIG | COMPANHIA ENERGETICA MINAS GERAIS | 3.15 | 公益事業 | ブラジル |
RUN | SUNRUN INC | 3.07 | 資本財・サービス | 米国 |
INE | INNERGEX RENEWABLE ENERGY INC | 3.04 | 公益事業 | カナダ |
AY | ATLANTICA SUSTAINABLE INFRASTRUCTU | 2.53 | 公益事業 | 米国 |
NEOEN | NEOEN SA | 2.51 | 公益事業 | フランス |
CAP | ENCAVIS AG | 2.42 | 公益事業 | ドイツ |
DQ | DAQO NEW ENERGY ADR REPRESENTING | 2.35 | 情報技術 | 中国 |
NOVA | SUNNOVA ENERGY INTERNATIONAL INC | 2.32 | 公益事業 | 米国 |
CSIQ | CANADIAN SOLAR INC | 2.27 | 情報技術 | 中国 |
SLR | SOLARIA ENERGIA Y MEDIO AMBIENTE S | 2.01 | 公益事業 | スペイン |
336260 | DOOSAN FUEL CELL LTD | 1.74 | 資本財・サービス | 韓国 |
REGI | RENEWABLE ENERGY INC | 1.72 | エネルギー | 米国 |
ELP | COMPANHIA PARANAENSE DE ENERGIA AD | 1.71 | 公益事業 | ブラジル |
PCELL | POWERCELL SWEDEN | 1.7 | 資本財・サービス | スウェーデン |
ENLT | ENLIGHT RENEWABLE ENERGY LTD | 0.68 | 公益事業 | イスラエル |
XTSLA | BLK CSH FND TREASURY SL AGENCY | 0.24 | キャッシュ、デリバティブ等 | 米国 |
USD | USD CASH | 0.06 | キャッシュ、デリバティブ等 | 米国 |
3362601A | DOOSAN FUEL CELL R RIGHT LTD | 0.04 | 資本財・サービス | 韓国 |
EUR | EUR CASH | 0.04 | キャッシュ、デリバティブ等 | ユーロ圏 |
NZD | NZD CASH | 0.02 | キャッシュ、デリバティブ等 | ニュージーランド |
CAD | CAD CASH | 0.02 | キャッシュ、デリバティブ等 | カナダ |
DKK | DKK CASH | 0.02 | キャッシュ、デリバティブ等 | デンマーク |
HBCFT | CASH COLLATERAL USD HBCFT | 0.01 | キャッシュ、デリバティブ等 | イギリス |
HKD | HKD CASH | 0.01 | キャッシュ、デリバティブ等 | 香港 |
HBCFT | CASH COLLATERAL HKD HBCFT | 0 | キャッシュ、デリバティブ等 | 香港 |
ILS | ILS CASH | 0 | キャッシュ、デリバティブ等 | イスラエル |
SEK | SEK CASH | 0 | キャッシュ、デリバティブ等 | スウェーデン |
NOK | NOK CASH | 0 | キャッシュ、デリバティブ等 | ノルウェー |
KRW | KRW/USD | 0 | キャッシュ、デリバティブ等 | 米国 |
ESZ0 | S&P500 EMINI DEC 20 | 0 | キャッシュ、デリバティブ等 | -0 |
HIZ0 | HANG SENG INDEX DEC 20 | 0 | キャッシュ、デリバティブ等 | -0 |
KRW | KRW CASH | -0.03 | キャッシュ、デリバティブ等 | 韓国 |
MERIDIAN ENERGY(メリディアン・エナジー)はニュージーランドの国営企業で水力発電中心の電力会社。Plug PowerMERIDIAN ENERGY(メリディアン・エナジー)はニュージーランドの国営企業で水力発電中心の電力会社。
Enphase Energy(エンフェ―ズ・エナジ―)は陽光発電業界向けにマイクロインバータシステムの設計・開発・販売を行う会社。
Plug Power(プラグパワー)は水素燃料電池システムの開発に取り組んでいる会社です。
投資対象地域は、アメリカを中心に全世界に分散しています。ニュージーランドはクリーンエネルギー先進国ということで多く組み込まれています。
メリット
全世界のクリーンエネルギー銘柄に投資できる米国籍ETF
このETF1株に投資するだけで、全世界のクリーンエネルギー関連企業に投資できます。
QCLNの投資対象がアメリカ・EVを含むことでテスラの影響が大きかったことを考慮すると分散は効いています。
QQQを上回るリターン
コロナショック後の値動きを見ると、QCLNには及びませんがQQQを圧倒的に上回るパフォーマンス。大統領戦後はさらに加速しています。(12月4日現在$61.33)
青:ICLN,緑:QCLN, 赤:QQQ
デメリット
QCLNにはパフォーマンスで劣る
QCLNにはさすがにパフォーマンスで劣っています。QCLNはテスラ、さらに最近絶好調のアメリカ市場の影響があります。ICLNはEV関連を取り扱っておらず、地域を分散しているため、QCLNよりは滑らか動きとなっています。
そう入っても構成銘柄は46銘柄と少なめなので、特定銘柄の影響を受けることは考えられそうです。
経費率は高め
経費率は高め(0.46%)それでもQCLN(0.62%)よりは低いのが救い。
参考) QQQ:0.2%, VOO:0.03%
投資すべき?
私はまだ所有しておりませんが、買いではないかと思います。
バイデン氏の政策次第ですが、今後の脱炭素エネルギーの世の中の流れを考えると伸びていく業界であると考えられます。
地域が分散されていること、経費率を考えると、あくまでも個人的な主観ですが、ICLN > QCLNと考えます。
まとめ
クリーンエネルギー関連でICLNとQCLNを比較すると、ICLNが全世界対象のクリーンエネルギー、QCLNがアメリカ中心のクリーンエネルギー+EV関連と特徴が分かれています。
やはり米ドルで購入できるのは魅力です。
※米国株、米国ETFは1株から購入可能です!!
買いたいETFが増えてきました…どれにしようかな…
あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。