厳選ジャパン【優良ファンドと同じ運用チーム】【好成績投信の中身を拝見】

人気の投信の中身を覗いてみようシリーズ第三弾です。

前回は人気が出すぎて買い付けが出来なくなってしまったお化けファンドDIAM 新興市場日本株ファンドをご紹介しました。販売が再開される日を待ちたいところですが、本当に販売再開になるのかは不明です。非常にもったいないなぁと思うかもしれませんが、実はDIAM 新興市場日本株ファンドと同じチームが運用するファンドが存在します。

今回は、厳選ジャパンについてご紹介いたします。

厳選ジャパンとは

アセットマネジメントOne、チームリーダー岩谷渉平氏・ファンドマネージャー関口智信氏を中心にDIAM 新興市場日本株ファンドと同じチームが運用するアクティブファンドです。下記3点を運用方針に掲げています。

  • 日本の金融商品取引所に上場する株式に投資(相場次第で株式組み入れ比率を下げる可能性あり)
  • 利益成長が期待できる20銘柄に絞って投資
  • 優れた経営者の質・ビジョン・ビジネスモデルや付加価値の高い商品等から企業価値の増大が期待できる銘柄を選定

厳選ジャパンは従来にない運用情報の開示を行い「顔の見えるファンド」として2017年9月にスタートしました。

DIAM 新興市場日本株ファンドの組み入れ銘柄総数は100を超えていましたが、厳然ジャパンはその名の通り20社程度の日本株に絞って運用。

銘柄選定の際には経営者との面談や開示されている情報などを元に、運用チームメンバーがそれぞれの視点で銘柄の分析を行っています。

岩谷氏の銘柄選定ポイント
  • 社会の課題を解決すべく、新たな商品やサービスを生み出せる企業
  • 経営者の将来の展望がしっかりとしている企業
関口氏の銘柄選定ポイント
  • 経営者が事業を熟知していて、新事業にも果敢に挑戦している企業に注目
  • 技術やサービスが実際に世の中が困っている課題を解決できるかを見極めることが重要
  • 業績が悪い時こそ経営者の説明を重要視

お二人に共通して言えることとしては、経営者の質・ビジョンを重視している点。目先の利益だけでなく社会の困りごとを解決する企業という視点で銘柄選定を行われていると解釈します。

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基本情報

設定日2017年9月29日
償還日無期限
購入時手数料最大3.3%(税込) 
※証券会社によって異なる。SBI証券(非対面)は無料
信託財産留保額0.3%
管理費用
(含む信託報酬)
年率1.694%(税込)
分配金年二回(3月、9月)

基本情報は上記の通りとなります。アクティブファンドだけあって、管理費用は1.694%と高額。信託財産留保額も0.3%。分配金は年二回あります。

残念ながら、販売証券会社がSBI証券と七十七銀行に限られており、私の利用している楽天証券では取り扱いがありません。

構成銘柄

月次レポート・目論見書を拝見

公式サイト・証券会社の銘柄紹介で閲覧することの出来る、月次レポート・目論見書・運用報告書を元に、どのような運用方針でどんな銘柄に投資しているかを確認します。

月次レポートは、前月末の情報であり、リアルタイムな情報ではありませんが、長期投資と言う目線で考えればクリティカルな問題にはならないと考えます。

組み入れ銘柄総数は20。構成銘柄上位10位については下記の通りです。(2021年3月末時点)

銘柄名比率
エスプール5.5%
トプコン5.2%
メドピア5.1%
ヒラノテクシード5.1%
ブイキューブ4.9%
ギークス4.8%
山一電機4.6%
クラウドワークス4.6%
EDULAB4.6%
チェンジ4.2%

厳選ジャパンの組み入れ銘柄は市場に関係なく、今後の業績拡大が見込める銘柄が並んでいます。東証一部銘柄がポートフォリオに占める割合は60%ほどです。
個人的に気になる銘柄は下記2銘柄。

エスプール

会社四季報2021年新春号でピックアップ済み。ピックアップ当初は、こんなに期待されている銘柄とは知らず…。コールセンター向けの人材派遣、ロジティクスアウトソーシング、障がい者雇用支援サービスが柱。個人的に派遣業は不景気に弱いので好みではないのですが…

トプコン

光学機器メーカーで、医療機器や測量機器等に強みを持ちます。
カメラや測量機器の技術を活かして建設機械や産業機械の自動化を可能にするシステムを提供。

こういった他社に無い強みを持つ企業はいいですね。

業種比率
情報通信業39.4%
サービス業30.1%
精密機器5.2%
機械5.1%
電子機器4.6%
小売業3.9%
電気ガス業3.6%
金属製品2.3%

業種別で見ると、情報通信業が40%弱。今後の可能性を考えると情報通信業がメインになるのもうなづけるのですが…日本政府と日本企業のIT化の遅れを象徴しているかのようです。

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パフォーマンス

基準価額推移

基準価額は2021年4月30日時点で、20,164円(分配金込みで23,430円)。コロナショックの底値が7,800円ですから1年で3倍弱に急騰しています。

過去のパフォーマンス

2021年3月末時点の情報です。

期間騰落率(分配金込み)
1年前から+91.69%
3年前から+101.56%
設定来+134.30%

設定来を基準にすると+134%。前述しましたが、コロナショックを上手く利用してコロナ前よりも大きく資産を増やしました。銘柄選定のポイントとして挙げられている、経営者の質・ビジョン、社会的課題の解決といった視点がうまくはまった結果といえるでしょう。

まとめ

凄腕ファンドマネージャーの銘柄選定のポイントは非常に参考になります。経営者の考え方や、他者に無い強み、将来の収益拡大可能性については今後の銘柄選びの参考にしたいと思います。

買い付けることが出来ない投資信託商品ばかりご紹介していきましたが、同じ会社アセットマネジメントOneから発売されている楽天証券でも(※2021年4月時点で)購入可能な商品をご紹介したいと思います。

※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。

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