ジパング・オーナー企業株式ファンド

普段は設定されたばかりのファンドをご紹介することが少ないのですが、面白そうなファンドを見つけたのでご紹介します。2022年1月31日に設定されたばかりのジパング・オーナー企業株式ファンド。その名の通りオーナー企業に投資するファンドで、同様のファンドとして、長年にわたって成果を出し続けている 東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン があります。

今回はジパング・オーナー企業株式ファンドについてご紹介いたします。

ジパング・オーナー企業株式ファンドとは

ジパング・オーナー企業株式ファンドは日興アセットマネジメント株式会社が運用を行うアクティブファンドです。

投資コンセプトは下記の通りです。

  • 日本の株式市場に上場されている「オーナー企業」に投資を行う。

「オーナー企業」とは、株主により実質的な経営が行なわれている企業のことを指し、原則として、経営者(資産管理会社や親族などを含めた間接的な保有を含みます。)が発行済株式総数の10%以上を保有する企業をいいます。

オーナー企業の強みとしては下記の4点が挙げられます。

オーナー企業の強み
  • 経営者自身が当該企業の大株主であるため、株主視点に立った経営を行なう傾向が強い
  • オーナー経営者は、中長期的に経営者であることが実質的に担保されており、中長期的な視野で経営を行なう傾向が強い(一部目先の利益しか見ることの出来ない経営者もいますが…)
  • 経営者が実質的な最終意思決定者であり、新規事業の参入や撤退など、素速い意思決定につながりやすい。
  • 株主として最もリスクを取っているのはオーナー経営者であるため、利害関係者を納得させやすく、より大胆な経営戦略を打ち出すことが可能に

反面、オーナーの権力が強すぎるが故に下記のようなデメリットもあります。

デメリット
  • 独善的・独断的であるがゆえに、不正を働いてしまう、間違った意思決定を改めることが出来ない(周りをYESマンで固めてしまう)
  • 企業の公私混同・私物化
  • オーナーの強すぎる個性ゆえの後継者問題(世襲か側近か)

銘柄選定に当たっては、、オーナー企業の経営者への面談などを通じて、中長期的な利益成長が期待される企業であるか・経営者による企業の私物化や事業継承、健康面の問題の有無なども調査した上で銘柄を抽出します。

お気づきの方も多いかと思われますが、同じようなコンセプトの投信としては東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンがあります。

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基本情報

設定日2022年1月31日
償還日2031年12月25日
購入時手数料最大3.3%(税込) 
※証券会社によって異なる。ネット証券は無料
信託財産留保額なし
管理費用
(含む信託報酬)
年率1.584%(税込)
分配金年1回(12月)

基本情報は上記の通りとなります。アクティブファンドなので管理費用はまあまあ高めです。

なお、ライバルと思われる 東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン と同じ管理費用のため意識しているものと思われます。

構成銘柄(モデルポートフォリオ)

設定されたばかりのため月次レポートはまだありませんが、モデルポートフォリオが発表されています。(2021年10月末時点)

銘柄名セクター比率
ビジョン 情報・通信業4.8%
シルバーライフ  小売業4.8%
楽天グループサービス業4.8%
ティーケーピー不動産業4.6%
サーキュレーションサービス業4.5%
シノケングループ不動産業4.5%
東祥 サービス業4.4%
ネクステージ 小売業4.4%
ENECHANGE 情報・通信業4.2%
ソフトバンクグループ情報・通信業4.0%

構成銘柄は50銘柄。楽天とソフトバンクが入っているのは少々納得がいきませんが、どの企業も強烈なリーダーシップを持った経営者によって急成長を遂げてきました。

東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンが東証1部の中型株が中心だったのに対し、本ファンドはマザーズの銘柄が多いのが特徴で構成銘柄の顔ぶれはぜんぜん違います。

やっぱり株安になってもまだ高いネクステージは買っとけばよかった…(2022年1月28日時点 株価:2,890円)

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パフォーマンス

設定されてから間もないため、割愛します。

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まとめ

オーナー企業の中でも新興銘柄が多い本ファンド。2022年1月時点ではマザーズは売られに売られ、悲惨な状況になっています。売られすぎている新興銘柄の中には業績好調にもかかわらず無関係に下げている銘柄もあるので、本ファンドの構成銘柄を参考にしてみるのも良いかもしれません。

※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。

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