皆さんは買い物に行ったとき、安くてあまり聞いたことのないブランドと、価格は普通から高めで有名ブランドの商品どちらを購入するでしょうか?安全性も考慮して無難に後者を選ぶ方が多いと思われます。
このように、ブランド力の高い会社は競争力が高く、価格競争に巻き込まれることもありませんので収益が安定しています。
コロナ後の「リベンジ消費」に向け、これまで自粛自粛でフラストレーションがたまっているため、高級なものや体験にお金を使いたいという需要も増えてきています。
今回は、iTrustプレミアム・ブランドについてご紹介いたします。
iTrustプレミアム・ブランド とは
iTrustプレミアム・ブランドはピクテ投信投資顧問が運用を行うアクティブファンドです。
投資コンセプトは下記の通りです。
- 主に世界のプレミアム・ブランド企業の株式に投資
プレミアム・ブランドとは、流行を創造するデザインや最高品質などに基づくブランド力により、消費者に幸福感、優越感などの感情をもたらすことができる商品やサービスを指します。
かつてはいわゆる高級ブランド品が中心でしたが、今は旅行やヘルスケアといった「経験するラグジュアリー」や「質の高いライフスタイル」に価値を見出す富裕層が増加しています。
プレミアム・ブランドは、選ばれた企業のみが有するブランド力であり、一般的に高価格でも消費者に受け入れられています。
そんな強みを持つ企業に投資することでパフォーマンスにつなげる、それがiTrustプレミアム・ブランドの投資哲学です。
例えば、スーパーで買い物をするとき、同じような商品を買うとすると、値段は安いけどあまり知られていないようなメーカーと、値段は普通で誰もが聞いたことのあるようなメーカーならば、たいてい後者を選ぶと考えられます。
「プレミアム・ブランド」の価値を簡単に真似することはできません。新規参入が難しく、価格競争に巻き込まれることも少ないため、値上げしても顧客に受け入れられる強みを有しています。そのため、プレミアム・ブランド企業には、高価格・高収益を実現する企業が多く見られます。
基本情報
設定日 | 2017年7月31日 |
償還日 | 無期限 |
購入時手数料 | なし |
信託財産留保額 | なし |
管理費用 (含む信託報酬) | 年率1.463%(税込) |
分配金 | 年1回(2月) |
基本情報は上記の通りとなります。インターネット専用ファンドのためノーロード&信託財産留保学派無し。経費率はちょっと高めの 1.463%です。(カテゴリ平均1.7%よりは少し安め)
iTrustシリーズの各ファンドの信託報酬は、同カテゴリーのアクティブ・ファンドの中で平均を下回る水準に抑えられています。
構成銘柄
構成銘柄上位10位については下記の通りです。(2021年8月末時点)
銘柄名 | 国・地域 | 比率 |
---|---|---|
アップル | 米国 | 4.7% |
ルルレモン・アスレティカ | カナダ | 4.6% |
ナイキ | 米国 | 4.4% |
エスティ ローダー | 米国 | 4.1% |
エシロール ルックスオティカ | フランス | 4.0% |
マリオット・インターナショナル | 米国 | 4.0% |
VISA | 米国 | 4.0% |
アメリカン・エキスプレス | 米国 | 3.8% |
LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン | フランス | 3.7% |
ロレアル | フランス | 3.6% |
組み入れ銘柄数は40。思ったほどハイブランドと言うわけでもないですが、誰もが知っているような企業ばかりです。おおぶねの奥野氏も述べられていましたが、ナイキはアシックスの売上高分(うろおぼえ営業利益だったかも)を広告宣伝費に使っているとのことでしたし、どんなにいいものを作ってもブランド力がものをいうのが実情です。ルイヴィトンやVISA、AMEXなどもブランド力・競争力のある会社でしょう。
パフォーマンス
基準価額推移
設定来、基準価額は2021年10月8日時点で、19,158円。
コロナショック時に一時的に下落しましたが、それ以上に上昇。競争力の高い銘柄ばかりを集めているため下落は一時的で、上昇時はダウ平均・S&500に比例する右肩上がり。
過去のパフォーマンス
2021年9月末時点の情報です。
期間 | 騰落率(分配金込み) |
---|---|
6ヶ月前から | +11.75% |
1年前から | +45.72% |
3年前から | +65.81% |
設定来 | +89.19% |
設定来からみると、+89.19% です。
比較的安定したリターンとなっています。ハイテク銘柄のような爆発的な成長ではありませんが、ハイブランドの競争優位性により大きな下落となっていないのが特徴です。
まとめ
組み入れ銘柄のアップルやナイキ、VISAは競争力の高いプレミアムブランドでありながらも、成長を続けている銘柄ばかりです。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中で行動制限や自粛などを経験し、その反動から「リベンジ消費」の意欲が高まっていると考えられます。特に、パーッといきたいという人々の感情からプレミアムブランドへの需要が高まると予想されますので、直近でも上昇に期待です。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。