以前ご紹介した中国非国営企業に投資するETF CXSEの記事と、中国を含む新興国に投資するETF XSOE記事のアクセス数が思ったよりも伸びています。
新興国の中でより尖っていて、なおかつ安定しているETF…そんなETFがあるわけないか…と思っていたらありました。シンガポールETFです。今回は、シンガポール企業に投資するETF iシェアーズMSCIシンガポールETF EWSについてご紹介いたします。
EWSとは
シンガポールの株式に分散投資を行い、シンガポールの株式で構成されるMSCI シンガポール・インデックスに連動する投資成果を目指すニューヨーク証券取引所に上場している米国籍のETFです。
シンガポール 投資の魅力
シンガポールの魅力は、アジアで事業展開する企業が数多く存在する点であり、シンガポールを経由して東南アジア各国へ投資できる点が挙げられます。シンガポールは相続税や贈与税がかからず、キャピタルゲインも非課税、所得税の最高税率は20%、法人税は17%と税率が低く、ビジネスがしやすい環境にあるため、世界中の富裕層が集中しています。
また、シンガポール政府の積極的な外資誘致とビジネスインフラの強化などにより、金融機能が集積。世界の企業が数多く進出する、世界有数の金融センターとしての地位を確立しています。
運営会社 ブラックロックとは
ブラックロックは世界最大の運用会社。2020年7月末時点の総運用資産残高は約7.81兆米ドル(約824兆円)です。
同社の提供するETFブランド「iシェアーズ」世界のETF市場のシェアの36%を占める世界シェアNo1ブランドとなっております。
基本情報
配当月 | 6,12月 |
配当利回り | 3.35% |
経費率 | 0.5% |
基本情報は上記の通りとなります。6ヶ月に一回配当があります。利回りは3.35%となかなかの高利回り。経費率は高めですが、新興国の一国一点集中ETFとしてはこんなものなのではないでしょうか。
構成銘柄
構成銘柄については下記の通りとなっております。
また、組み入れ上位10銘柄の比率は下記となっております。(2020年11月時点)
構成銘柄は金融サービスを中心に絞りに絞って19銘柄。シンガポール三大銀行のDBSグループ、ユナイテッド・オーバーシーズ銀行、オーバーシー・チャイニーズ銀行の比率が大きくなっています。
セクター比率を見ていくと、金融が48.49%,不動産が23.46%と続きます。かなり偏ったセクター比率となっております。
メリット
高配当
海外ETFでは、高配当のテーマETFを除いて、珍しく高配当な銘柄です。金融・不動産というセクターが大部分をしめ、配当が期待できる点が挙げられるかと思われます。
デメリット
分散効果に乏しい
構成銘柄が19銘柄、セクターが金融・不動産に偏っており、ひとたび金融不安が起こってしまうと暴落の危険性が高まります。
投資すべき?
私はまだ所有しておりませんが、もしCXSE,XSOE等の新興国ETFを所有していないのであれば買いではないかと思います。米国籍でドルで購入できるというもメリットです。
直近2年の株価チャートを見ていきましょう。比較的安定しているのですが、さすがにコロナショックで大暴落しましたが、徐々に上昇を続けています。コロナ前の株価水準に戻る前にある程度買い増ししておくのも手です。
まとめ
シンガポールは世界中の富裕層が集まっている、ビジネスのやりやすい国ということで投資する価値は高そうです。セクターが偏っている点がネックですが、面白いETFだと思います。
やはり米ドルで購入できるのは魅力です。
※米国株、米国ETFは1株から購入可能です!!
かなり尖ってはいますが、興味のある方は少額から始めてみましょう!