グローバルX社が2023年1月13日に新たなETFを東証に新規上場すると発表しました。投資対象は25年以上連続で増配している米国上場企業で、先日ご紹介したTracers S&P500配当貴族インデックスやeMAXIS S&P500クオリティ高配当インデックスなど高配当ETFブームが来ています。
今回は、2236 グローバルX S&P500配当貴族ETFについてご紹介いたします
2236 グローバルX S&P500配当貴族ETF
25年以上連続で増配している米国上場企業によりで構成される「S&P 500配当貴族指数」指数への連動を目指す、東証に上場するETFです。
S&P 500構成銘柄のうち浮動株調整後時価総額30億米ドル以上、1日平均売買代金500万米ドル以上の銘柄をユニバースとし、25年以上連続で増配している銘柄が指数構成銘柄となります。各銘柄は均等加重により構成比率が決定されます。
長期的に増配を続ける企業は、それだけ安定した収益基盤や健全な財務体質を持っていると考えられ、米国の優良企業で構成されているETFといえます。
運営会社 グローバルXとは
グローバルX は2008年創業のETFに特化した運用会社で、ニューヨークを拠点としています。世界の潮流への投資を目的としたテーマ型ETFと、安定した分配金獲得のためのインカム型ETFなどを提供しています。特定のテーマに沿った特化型のETFを多く提供しています。
日本の東証に上場するETFも増えてきています。
基本情報
配当月 | 毎年2,4,6,8,10,12月の各24日 |
配当利回り | 未定 |
経費率 | 0.3025%(税込) |
基本情報は上記の通りとなります。2ヶ月の1回の配当ですが、まだ配当金については発表されていません。年間の利回りは1.5%~2%前後になるのではないかと勝手に予想します。
構成銘柄
S&Pグローバル公式サイトより、連動する指数: S&P500配当貴族インデックス のセクター比率と構成目柄は下記の通りです。(2022年12月29日時点)
セクター比率
生活必需品が21%、資本財が18%、素材が12.7%と比較的景気に左右されくい業種が上位に並びます。
構成上位銘柄
ティッカー | 銘柄名 | セクター |
---|---|---|
APD | Air Products & Chemicals Inc | 素材 |
EXPD | Expeditors Intl of WA Inc | 資本財 |
CAT | Caterpillar Inc | 資本財 |
LIN | Linde plc | 素材 |
PPG | PPG Industries Inc | 素材 |
TROW | T Rowe Price Group Inc | 金融 |
WBA | Walgreens Boots Alliance Inc | 一般消費財 |
FRT | Federal Realty Invt Trust | 不動産 |
AOS | A.O. Smith Corp | 資本財 |
ATO | Atmos Energy Corp | 公共事業 |
構成比率はわかりませんが、上位は上記銘柄となります。(2022年12月28日時点)
同じ指数を連動対象としているTracers S&P500配当貴族インデックス と構成上位銘柄がぜんぜん違うじゃないかと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが構成比率がほぼ全銘柄均等なので、各々の株価の値動きで比率は入れ替わるようです。年一回構成銘柄の見直し、年四回構成比率のリバランスが行われます。
メリット
比較的安定成長
白:S&P500配当貴族指数
青:S&P500指数
過去10年で比較したときには大きく差はありません。コロナショック時の金利低下局面ではグロース株を含む単純なS&P500指数が大きく上昇したのに対し、直近の金利上昇局面では配当貴族指数が比較的安定しているようです。
デメリット
出来高が少ない
これは、グローバルXに限らず東証ETFに共通して言えることですが、個別株や米国上場のETFに比べて出来高が少ないため、思ったような価格で約定できない可能性があります。
まとめ
ここにきて各社とも高配当・配当貴族に関する投信、ETFの新商品を多く発表してきています。金利上昇はしばらくづつき、利下げも当面先になるとの見通しでしょうか?直近では高配当の低PBR/低PERの銘柄を狙いたいところです。