先日ご紹介したiFreeActive メディカルデバイスを見る限り、医療機器関連銘柄への投資は今後も伸び続ける可能性があるのではないかと考えるようになりました。
そこで医療機器関連銘柄に投資する銘柄が無いか調べていたところ、ありました。
今回は、フィデリティ世界医療機器関連株ファンドをご紹介いたします。
フィデリティ世界医療機器関連株ファンドとは
フィデリティ世界医療機器関連株ファンドはフィデリティ投信が運用を行うアクティブファンドです。
投資コンセプトは下記の通りです。
- 世界の医療関連の機器、設備、技術等を提供する企業の株式に投資を行なう
iFreeActive メディカルデバイスでも述べましたが、技術進歩に伴う性能の向上などを背景に、メディカルデバイス市場の拡大が続いています。
例えば、外科手術では手術ロボットが幅広く活用され、5G通信網が整備される遠隔手術が可能に。また、心臓ペースメーカーもネットとつながって、ビッグデータ解析によって心拍数と心筋梗塞の関係をAI(人工知能)が分析し、重篤な症状が起こる前に警告するようなシステムの開発が期待されています。
医薬品の場合は一部のバイオ/ゲノム製剤を除く多くの医薬品が製造業のようにコモディティ化していて製品の差別化ができなくなっているため、世界的な高齢化により需要は見込めるものの爆発的な成長は望めなくなっています。
反面、医療機器は医療の効率化を目的に導入されているため医療費の抑制効果が期待でき、デジタル化、ネットワーク化の恩恵を受ける波に乗ったセクターともいえます。
なお、フィデリティ投信の特徴として、フィデリティ・アジア株・ファンドでも述べたように、投資先の企業だけでなく、仕入先や関係会社の調査はもちろんのこと、グローバルネットワークを活かして、世界中の競合他社との比較も行ないます。
基本情報
設定日 | 2016年12月10日 |
償還日 | 2026年12月10日 |
購入時手数料 | 最大3.3%(税込) ※証券会社によって異なる。ネット証券は無料 |
信託財産留保額 | なし |
管理費用 (含む信託報酬) | 年率1.947%(税込) |
分配金 | 年2回(6月,12月) |
基本情報は上記の通りとなります。アクティブファンドが、管理費費用は1.947%と非常に高めで、信託財産留保額は無し。
10年投信となります。
構成銘柄
構成銘柄上位10位については下記の通りです。(2021年6月末時点)
この分野ではアメリカが先行しており、どうしてもアメリカの銘柄が多くなります。
銘柄名 | 業種 | 比率 |
---|---|---|
ダナハー | ヘルスケア・機器サービス | 11.6% |
サーモフィッシャーサイエンティフィック | 医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス | 10.8% |
ボストンサイエンティフィック | ヘルスケア・機器サービス | 9.0% |
インシュレット | ヘルスケア・機器サービス | 4.0% |
アボット・ラボラトリーズ | ヘルスケア・機器サービス | 3.9% |
ペナンプラ | ヘルスケア・機器サービス | 3.6% |
ヒューマナ | ヘルスケア・機器サービス | 3.2% |
チャールズ・リバー・ラボラトリーズ・インターナショナル | 医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス | 3.0% |
デクスコム | ヘルスケア・機器サービス | 2.8% |
ホロジック | ヘルスケア・機器サービス | 2.8% |
構成銘柄は約51銘柄。やはり医療機器には詳しくないため、聞いたことのない銘柄ばかりです。ダナハーはiFreeActive メディカルデバイスでも採用されていましたがそれ以外は、被り無し。
パフォーマンス
基準価額推移
設定来、基準価額は2021年6月17日時点で、15,232円(配当金再投資込み 25,199円)
基準価額15,233円と言うだけでも結構高額ですが、設定来から安定して半期に一度安定的に分配金を出しており、全て再投資していたら25,199円とかなりの高額に。純資産額も2019年頃から急に伸ばしています。
過去のパフォーマンス
2021年7月末時点の情報です。
期間 | 騰落率(分配金込み) |
---|---|
半年前から | +13.78% |
1年前から | +32.32% |
3年前から | +72.00% |
設定来 | +151.99% |
設定来からみると、+151.99%です。
医療機器分野は成長が著しく、コロナショックも関係なく安定的に成長を続けています。
まとめ
医療機器セクターは、先進国の高齢化、新興国の経済発展に伴う医療需要の拡大に加え、医療の高度化・ITハイテク化による長期的な成長要因に支えられています。コロナ禍により、世界的な医療インフラの向上の必要性が認識されたことで医療機器設備投資が一気に進むことが予想されます。
今後も医療機器メーカーはマークしていきたいと思います。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。