ウィズダムツリーが提供する配当ファンド第三弾です。前回配当のある大型株に投資するETFをご紹介しましたが、リスクはあるものの小型株の成長に賭けたいという人向けのETFです。
今回は、米国小型株クオリティ配当成長ETF DGRSについてご紹介いたします。
DGRSとは
ウィズダムツリー 米国小型株クオリティ配当成長ETF DGRSは米国籍のETFで、米国市場において配当を支払う時価総額の小さい企業を投資対象としています。
具体的には有配企業のうち連続増配ETFであるDGRWの採用銘柄を除いた下位25%の小資本企業が採用対象となります。
小型株のうちに投資することで、非常に大きなリターンにつながる可能性があります。小型株となるとリスクが高くなりますが、配当支払い能力のある銘柄に絞ることでリスクを押さえつつ配当をもらうという発想です。
以前ご紹介した 新興国小型株配当ETF DGSの米国版と考えてよいでしょう。
運営会社 ウィズダムツリーとは
ETFに特化した運用会社として、米国市場に唯一上場(ティッカーシンボルはWETF)している運用会社です。他の運用会社とは異なり、自ら連動指数を開発し、それに連動するETFの組成・運用を行っています。
他の運営会社のETFと比べると、若干経費率が高めなのと、資産総額が少なめの銘柄が多いことがネックでしょうか。
基本情報
配当月 | 毎月 |
配当利回り | 1.9%(年間利回り) |
経費率 | 0.28% |
基本情報は上記の通りとなります。毎月配当がありますが、年間利回りは1.9%程度。
※bloombergの直近配当利回りは4.3%となっておりますが、公式サイトの2020年の配当金を合計し$0.79を根拠としております。
成長に期待する小型株が中心となっているためあまり利回りは期待できません。その分、経費率はウィズダムツリーのETFとしては少し安めの0.38%となっております。
構成銘柄
構成銘柄については下記の通りとなっております。
また、組み入れ上位10銘柄の比率は下記となっております。(2021/1/8時点)
構成銘柄は約210銘柄。聞いたことも無い企業ばかりなので割愛します(笑)
セクター比率を見ると、資本財・金融で50%を占め景気敏感銘柄が多い印象です。小型株中心ということで値動きは荒くなりそうです。
メリット
高成長に賭ける
小型株は割安で放置されている銘柄も多く、成長次第では大化けの可能性があります。
米国とはいっても小型株となると情報収集が難しく、ETFであれば将来性のある小型株をカバーできる可能性があります。
デメリット
リスクは高い
小型株の場合、財務が安定していない場合があり倒産リスクが高いです。あっという間に倒産・買収・業績急降下が起こりえますし、値動きが荒くなる傾向があります。
DGSと同様に配当支払い能力がある=リスクが小さいと判断して組み入れ銘柄を判断しているようです。
パフォーマンスは劣る
米国の小型株全体に投資するVBと直近1年間のリターンを比較すると、パフォーマンスは劣ります。これは配当ETFに共通する傾向でしょう。
橙色:VB
水色:DGRS
投資すべき?
私はまだ所有しておりませんが、面白いETFだと思います。パフォーマンス重視ならVB、配当重視ならDGRSと判断が分かれるところです。個人的には株価の上昇重視なのでVBですが、ここは好みでいいと思います。両方組み合わせても面白いかもしれません。
まとめ
米国株でも配当をもらいながら、株価の上昇を狙うなら、検討の余地はありそうです。
興味のある方は少額から。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。