
トランプ大統領からバイデン次期大統領へ政権移行が進むにあたって、投資の面での期待はいくつかあります。
一つは、中国への強硬姿勢が多少緩和されることで中国との貿易関係の改善・中国企業への投資意欲が高まること(習近平政権のアリババへの圧力という別の問題もありますが…)
二つ目は、バイデン次期大統領が政策として掲げているクリーンエネルギー。すでに再生可能エネルギー関連や電気自動車関連が盛り上がっています。
一般的には上記2点が挙げられますが、もう一つ。トランプ大統領が目の敵にしていた国がもう一つあります。メキシコです。
治安が悪そうなイメージのあるメキシコですが、今回は政権交代で圧力が弱まりそうな、ETF iシェアーズMSCIメキシコETF EWWについてご紹介いたします。
EWWとは
プロレスっぽい名前ですが違います(WWE?)
メキシコの株式に分散投資を行い、メキシコの株式で構成されるMSCIメキシコIMI 25/50インデックスに連動する投資成果を目指すニューヨーク証券取引所Arcaに上場している米国籍のETFです。
運営会社 ブラックロックとは
ブラックロックは世界最大の運用会社。2020年7月末時点の総運用資産残高は約7.81兆米ドル(約824兆円)です。
同社の提供するETFブランド「iシェアーズ」世界のETF市場のシェアの36%を占める世界シェアNo1ブランドとなっております。
なぜメキシコなのか
トランプ大統領は、メキシコに対して「不法移民が治安を悪化させている」と言いがかりをつけてアメリカーメキシコ間に壁を作ると宣言。また、メキシコからの輸入に対して関税をかけると脅しをかけました。このようにアメリカファーストでやりたい放題だったトランプ政権ですが、バイデン次期大統領となると周辺国への圧力が弱まり風向きが変わるのでは?との予測もあります。
基本情報
配当月 | 6,12月 |
配当利回り | 0.67% |
経費率 | 0.49% |
基本情報は上記の通りとなります。6ヶ月に一回配当があります。利回りは0.67%とあまり期待できません。経費率はまあまあといったところ。
構成銘柄
構成銘柄については下記の通りとなっております。
また、組み入れ上位10銘柄の比率は下記となっております。(2021年1月時点)

構成銘柄は49銘柄。新興国は通信大手のアメリカモビルが比率1位。ウォルマートのメキシコ部門であるウォルメックスが2位で続きます。

セクター比率を見ると、生活必需品・通信・金融・素材・資本財とバランスがよく並んでいます。後述しますが、国内の経済政策により内需中心となっています。
メリット
高成長を期待
メキシコは労働者の年齢層が非常に多い時期(人口ボーナス期)を2024年ごろに迎えると予想され、人口ボーナスに伴い株価が上昇するのでは?との期待があります。前述しましたが、トランプ政権からバイデン政権に移行するにあたってメキシコへの圧力が弱まることが予想されるため、少なくとも次期大統領選挙の2024年までは高成長が期待されます。
下記、Youtubeでも紹介されておりました。
デメリット
メキシコ経済は停滞気味
これはメキシコ政権の政策によるものなのですが、2018年12月に就任したロペス・オブラドール現大統領は自身の支持基盤である貧困層に迎合した経済政策を選択しています。前政権が取ってきた経済政策を相次いで中止にし、最低賃金の大幅引き上げを断行。結果として、それまで年3%以上成長していた経済が減速してしまいました。メキシコの大統領の任期は6年。人口ボーナスのピークが2024年といわれており任期と重なります。アメリカのバイデン政権移行により、政策転換で積極的な経済政策でのバックアップとなるか?現時点では不透明です。
投資すべき?
私はまだ所有しておりませんが、現時点では様子見です。期待先行感があり、メキシコ現政権の政策がはっきりしないと投資リスクは高いと思います。
まとめ
メキシコの政治的背景を考えるとちょっと投資しにくいかなぁというのが印象です。今回調べてみてわかったことですが、メキシコの大統領の名前も政策もこれまで全く興味がありませんでしたが、このようにブログ記事を書くための情報収集することで、世界の国々を知るよい機会となります。まだまだ勉強不足です。
それでもバイデン政権への期待は高いと思いますので、リスクをとりながら賭けてみるものありかと思います。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。