【書評】ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち

以前ご紹介した映画を早送りで観る人たちと同様の本。作者は違いますが、タイパを求める若者が増えているということでしょうか。

概要

ビジネスパーソンの焦り。手っ取り早く何かを知りたい。ライバルに差をつけたい。

教養とは

一般的に教養とは仕事に役に立つかわからないが、幅広い知識をベースに視野を広げるもの。だが、ビジネスに役に立つかどうかが重要視されつつある。

お金が稼げるかどうか

教養とはお金に繋がるかどうか。

すぐに役に立つ人間はすぐに役に立たなくなる

すぐに役に立つ本はすぐに役に立たなくなる。すぐに役に立つを突き詰めると普遍性を失い、個別事情に最適化したものになる。

例) とあるWebアプリケーションフレームワークの使い方はわかるが、他のフレームワークの使い方がわからないので案件が受けられない→HttpRequest,HttpResponse,POST,GET,DBアクセスについて理解できていればフレームワークなんて関係ないのだが…

勝間和代は自分の話しかしない

香山リカさんといつもけんかしているイメージですが、最終的に共著をだしている良くわからない人です。

このままだと取り残される、だから勉強しよう、お金に繋がる勉強をしましょう。努力すれば幸せになれる。自己責任論を語る人です。

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所感

いろいろと上記で並べてきましたが、一番印象に残ったのは映画「花束みたいな恋をした」に挙げられている例です。菅田将暉さんと有村架純さんがいちゃいちゃする話だと思っていましたが、実は社会人に結構あるあるな話で、共通の趣味が縁で出会ったのに、 菅田将暉さんが夢を追うより現実的にトップ営業マンとなるために必死になり、もともとの夢や趣味に対して興味を失い、やがて別れに繋がるという話だそうです。

これは多くの社会人が経験したことがあるのではないでしょうか。私も一時期仕事に関する著書を読んだり勉強に没頭するあまり、もともと好きだった趣味やスポーツに関する興味を失ったことがあります。さらに当時の記憶がほとんどありません。その分、いくつになっても通用するスキルを見につけた自負がありますが、今思えば何にあんなに焦り、必死になっていたのだろうかと思うことがあります。

結局今の世の中、皆余裕がなくなっているのではないかと思います。だから、手っ取り早く説明してくれるオリラジのあっちゃんや両学長のリベラルアーツ大学といったYouTubeのチャンネルが流行るわけです。

ただ、手っ取り早く手に入れた情報は廃れるのも早いわけです。

と言うことで私は、修得に時間がかかりながらも身につけたら他に敵がいなくなる、IT・英語・財務知識の習得を地道に頑張って生きたいと思います。

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