四季報新春号の発売からしばらく経ち、気づけば第三四半期決算発表が迫っています。今回も、秋号から注目している銘柄をピックアップしていきたいと思います。半導体関連銘柄の中から20万円以下で買え、配当利回りもそこそこ高い銘柄です。
今回は9880 イノテックをご紹介いたします。
9880 イノテックとは
会社概要
イノテックは、自社開発ハードウェア、半導体設計用ソフトウェアなどの販売、また、ソフトウェア等の導入・使用・維持を目的としたコンサルティングサービスを、半導体・自動車・家電機器等のメーカーに提供している。
沿革
1987年 設立
1990年 日本証券業協会に店頭売買銘柄(現JASDAQ)として登録
2008年 東京証券取引所第2部に上場
2011年 東京証券取引所第1部に指定
事業概要
設立時には欧米企業エレクトロニクスを日本企業に紹介する技術商社として、成長してきました。
積極的なM&Aを繰り返した現在は、自社開発製品を強化しています。
半導体関連製品が中心ですが、非常に幅広いので割愛します。主力は2つ、半導体設計ツールと半導体テスターが2本柱。自社製品のメモリー向けテスターの販売が好調で、半導体設計ツールも堅調に推移しています。
四季報情報によると、熊本に設立が予定されているTSMCの新工場に対し、テスター子会社STArが受注狙うとのことです。
業績
株価チャート
株価を見ていきましょう。
コロナショックで急落後、しばらくは停滞しますが、昨今の半導体不足による需要増から徐々に株価も上昇。直近は若干調整中ですが、最高益が予想され、今後も株価の上昇が期待されます。予想PER10.5倍/PBR0.87倍とこの業績にしてはまだ割安。PER高値平均15.8・安値平均ですのでまだ8.2まだ割安と判断します。
(2022年1月24日時点)
PER | 10.5倍 |
PBR | 0.87倍 |
EPS | 137.3 円 (予想) |
過去5年業績
売上高 | 営業利益 | 税前利益 | 利益 | 1株益(円) | 1株配(円) | |
連18.3 | 28,735 | 1,244 | 1,208 | 721 | 41 | 30 |
連19.3 | 29,804 | 1,955 | 2,459 | 1,493 | 93.5 | 40 |
連20.3 | 31,161 | 1,670 | 1,896 | 1,168 | 81 | 40 |
連21.3 | 32,536 | 1,954 | 2,460 | 1,534 | 120.7 | 50 |
連22.3予 | 36,400 | 2,400 | 2,650 | 1,800 | 137.3 | 60 |
過去5年の業績と予想です。
22年3月期は当初、2%減益予想でしたが、2Q決算にて一転8%増益に上方修正を発表し、最高益を予想。ただ、それでも下期減益予定とのことで、順調に行けばさらなる上方修正が期待できます。
配当
1株配(円) | |
連18.3 | 30 |
連19.3 | 40 |
連20.3 | 40 |
連21.3 | 50 |
連22.3予 | 60 |
配当は増配傾向にあります。
株主優待
優待はありません。
まとめ
- 半導体関連
- 過去最高益
- 株価は停滞中
半導体不足は続きます。連続最高益で、増配。にもかかわらずそんなに割高なわけでもないという半導体銘柄の中では意外と穴場的な銘柄です。レーザテックなどが大きく下げたときに連れ安となってしまうのが難点ですが、大きく下げたときに狙いたいです。
あくまでも投資は自己判断でお願いします。