2021年に入って、住宅建築用の木材価格が高騰する「ウッドショック」が話題となりました。木材の投資するETFはあるものの、投信はないかと思っていたところ…と思っていたところありました。しかも「ウッドショック」が話題になる少し前に設定されていました。
今回は、iTrustティンバー(愛称:木と環境と未来へ)についてご紹介いたします。
iTrustティンバー(愛称:木と環境と未来へ)とは
iTrustティンバーはピクテ投信投資顧問が運用を行うアクティブファンドです。
投資コンセプトは下記の通りです。
- 主に世界の世界の森林・木材関連企業の株式に投資
2021年に入り「ウッドショック」と呼ばれる木材価格の急騰が起こりました。
背景には新型コロナウイルスの影響で、アメリカではリモートワークが進み、自宅にこもるようになった市民が住宅を郊外に新しく購入したり、リフォームを行ったりする流れが進んでいたと言われ、特に2020年後半から例年の水準を大きく上回る需要がみられます。もともと、山火事や林業に携わる人が不足している中で原料が不足しているなかで建築用木材需要増の結果、木材価格高騰が引き起こされています。
直近で上記のような、木材価格の急騰がある中で、脱炭素の動きとして今「森林」が注目を集めているます。森林は、二酸化炭素を吸収し、地上や地中に貯蔵して、地球温暖化防止に効果があるとされています。
注目の集まる「森林」ですが、投資対象としては主に森林地の所有や管理から、木材製品、ダンボールなどの包装材や紙製品の製造まで、関連する幅広い分野の企業に分散して投資を行います。
基本情報
設定日 | 2021年3月31日 |
償還日 | 無期限 |
購入時手数料 | なし |
信託財産留保額 | なし |
管理費用 (含む信託報酬) | 年率1.3798%(税込) |
分配金 | 年1回(2月) |
基本情報は上記の通りとなります。インターネット専用ファンドのためノーロード&信託財産留保学派無し。経費率はちょっと高めの 1.3798%です。(カテゴリ平均1.70%よりは少し安め)
iTrustシリーズの各ファンドの信託報酬は、同カテゴリーのアクティブ・ファンドの中で平均を下回る水準に抑えられています。
構成銘柄
構成銘柄上位10位については下記の通りです。(2021年9月末時点)
銘柄名 | 国・地域 | 比率 |
---|---|---|
ウエストフレーザー・ティンバー | カナダ | 6.5% |
ウェアーハウザー | 米国 | 6.1% |
レイヨニア | 米国 | 5.8% |
ポトラッチ・デルティック | 米国 | 4.7% |
インターフォー | カナダ | 3.4% |
ウェストロック | 米国 | 3.3% |
インターナショナル・ペーパー | 米国 | 3.1% |
キャンフォー | カナダ | 3.0% |
ストラ・エンソ | フィンランド | 2.8% |
モンディ | 南アフリカ | 2.7% |
組み入れ銘柄数は61。ほぼ聞いたことの無い銘柄ばかりです。世界の林業はカナダがリードしているようで、カナダの銘柄が多いです。日本の銘柄も組み入れられているようですが、まだ設定されて日が浅いこともあり詳細は不明です。有るとすれば勝手な憶測ですが住友林業あたりでしょうか。
パフォーマンス
基準価額推移
設定来、基準価額は2021年10月15日時点で、10,374円。
設定から間もないですが、ウッドショックが話題になった2021年5月ごろにいったんピークを迎え、その後はやや停滞気味。
過去のパフォーマンス
2021年9月末時点の情報です。
期間 | 騰落率(分配金込み) |
---|---|
6ヶ月前から | +0.59% |
設定来 | +0.59% |
設定来からみると、 +0.59%です。
設定されたばかりということもあって、まだまだ評価はこれからでしょう。
まとめ
地球温暖化、持続可能な開発目標等、環境問題が話題となる中、「森林」「木材」は今後の世界の資源争奪戦のなかでも注目のテーマといえそうです。私が知る限り「森林」「木材」がテーマのファンドが無いような気がします。今後に期待しましょう。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。