医療機器セクターはハイテクの進化の恩恵を受けて成長が見込めると同時に、 命に関わる分野のため参入障壁が高く、収益性が高いため投資するにはもってこいの分野です。
手ごろなETFを探していたところ、ブラックロックが運用する医療機器セクターに投資するETF IHIを見つけましたが、残念ながら日本の証券会社では取り扱いがありません。購入できないのは残念ですが構成銘柄や基本情報について調べてみました。
今回は米国医療機器セクターが対象の、iシェアーズ米国メディカルデバイセズETFについてご紹介いたします。
IHI とは
iシェアーズ米国メディカルデバイセズETFは、ダウ・ジョーンズ米国セレクト医療機器指数ののパフォーマンスへの連動を目指す米国籍のETFです。米国医療機器セクターへの投資を行います。
日本にIHI(旧石川島播磨重工業株式会社)という会社がありますが、全くの無関係です。
医療機器市場は、長寿化や新興国経済の発展に伴う医療需要の高まり・技術革新から安定的な拡大が見込まれています。生命に関わる分野のため参入障壁が高く、他の業種に比べて収益性が高くなっています。
ヘルスケアセクターに投資するETFとしては、VHTが有名ですが、VHTが医療機器を含むヘルスケアセクター全体をカバーしているのに対し、IHIは医療機器に絞って投資していることが特徴として挙げられます。
運営会社 ブラックロックとは
ブラックロックは世界最大の運用会社。2020年7月末時点の総運用資産残高は約7.81兆米ドル(約824兆円)です。
同社の提供するETFブランド「iシェアーズ」世界のETF市場のシェアの36%を占める世界シェアNo1ブランドとなっております。
基本情報
配当月 | 3, 6, 9, 12月 |
配当利回り | 1.12% |
経費率 | 0.41% |
基本情報は上記の通りとなります。3ヶ月に一回配当があります。経費率は0.41%とETFにしてはそこそこ高め。
残念ながら日本のネット証券会社では取り扱いが無く、購入するには外資系の証券会社にて口座を開設する必要があります。
構成銘柄
組み入れ上位10銘柄の比率は下記となっております。(2021年9月時点)
ティッカー | 銘柄名 | 構成比率 |
---|---|---|
ABT | Abbott Laboratories | 12.57% |
TMO | Thermo Fisher Scientific Inc | 12.41% |
DHR | Danaher Corp | 10.58% |
MDT | Medtronic PLC | 10.33% |
ISRG | Intuitive Surgical Inc | 4.71% |
EW | Edwards Lifesciences Corp | 4.47% |
SYK | Stryker Corp | 4.27% |
BDX | Becton, Dickinson and Co | 4.19% |
BSX | Boston Scientific Corp | 4.15% |
IDXX | IDEXX Laboratories Inc | 3.71% |
構成銘柄は約65銘柄。上位10銘柄で全体の70%を占めます。特に上位のアボットラボラトリーズ、サーモフィッシャーサイエンティフィック、ダナハー、メドトロニックだけで50%弱を占めますが、個別株としても投資してみたい銘柄です。
パフォーマンス
チャート
コロナ後は綺麗な右肩上がりのチャート。安定感が光ります。
次はVHT、S&P500指数との比較です。
水色:IHI
橙色:VHT
赤色:VOO(S&P500)
VOO,VHTをアウトパフォーム。ただ、VHTよりも値動きが激しいのが気になります。
まとめ
医療機器分野は参入障壁が高く、ハイテクの進歩の恩恵も受けるので面白いと思っています。2021年9月の時点では日本のネット証券会社での取り扱いが無く、購入することが出来ないため非常に残念です。
ヘルスケア全般を網羅するVHTか、投信を買いましょう。
興味のある方は少額から。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。