グローバルX社が2021年6月24日に新たなETFを4本同時に東証新規設定しました。
世界的な少子高齢化に伴い、バイオ・医療分野への関心が高まっています。日本の医療分野も例外ではありません。
今回は、同時上場のうち第二弾となるグローバルX バイオ&メドテック-日本株式 ETFについてご紹介いたします
2639 グローバルX バイオ&メドテック-日本株式 とは
バイオ医薬品、バイオ医療サービス・ソフトウェア、医療機器、総合医薬品など、バイオテクノロジーおよび医療テクノロジー(バイオ&メドテック)に関連した商品・サービスを提供している日本企業への投資を目指す、東証に上場するETFです。
長寿化に伴い、体に負担のかからない治療法にニーズが高まっています。医療品におけるバイオ医薬品の割合は2020年に22%を超え今後も成長が見込めます。
医療という投資テーマ自体は、以前より注目されていた分野ではありますが、バイオ医薬品の普及といった医療分野そのもののテクノロジーの進歩に加え、デジタル分野やロボティクス分野のテクノロジー進歩によりオンライン診療や遠隔手術が可能になる等、大きな転換期を迎えており今まで以上に魅力的な投資テーマといえるでしょう。
運営会社 グローバルXとは
グローバルX は2008年創業のETFに特化した運用会社で、ニューヨークを拠点としています。世界の潮流への投資を目的としたテーマ型ETFと、安定した分配金獲得のためのインカム型ETFなどを提供しています。特定のテーマに沿った特化型のETFを多く提供しています。
日本の東証に上場するETFも増えてきています。
基本情報
配当月 | 6月,12月 |
配当利回り | 未定 |
経費率 | 0.649%(税込) |
基本情報は上記の通りとなります。年2回配当があるとのことですが、経費率が高いこともありあまり期待できません。
構成銘柄
構成銘柄ついては下記の通りとなっております。
銘柄コード | 銘柄名 | 純資産比率(%) |
---|---|---|
7701 | 島津製作所 | 8.98 |
7733 | オリンパス | 8.79 |
4543 | テ ル モ | 8.69 |
6869 | シスメックス | 8.21 |
2413 | エムスリー | 6.49 |
4502 | 武田薬品 | 6.23 |
7747 | 朝日インテック | 5.36 |
4587 | ペプチドリーム | 5.19 |
4568 | 第一三共 | 4.21 |
7459 | メディパルHD | 3.69 |
4503 | アステラス製薬 | 3.67 |
4519 | 中外製薬 | 3.00 |
6849 | 日本光電工業 | 2.43 |
4552 | JCRファーマ | 2.24 |
6951 | 日本電子 | 2.24 |
9987 | スズケン | 2.09 |
4540 | ツムラ | 2.02 |
7476 | アズワン | 2.01 |
3360 | シップヘルスケアHD | 1.97 |
4578 | 大塚ホールディングス | 1.94 |
8086 | ニプロ | 1.74 |
4974 | タカラバイオ | 1.44 |
4544 | HUグループHD | 1.37 |
4563 | アンジェス | 1.14 |
2160 | ジーエヌアイグループ | 0.84 |
7575 | 日本ライフライン | 0.82 |
4694 | ビー・エム・エル | 0.77 |
2931 | ユーグレナ | 0.70 |
2929 | ファーマフーズ | 0.64 |
6095 | メドピア | 0.54 |
4592 | サンバイオ | 0.42 |
6753 | シャープ | 0.21 |
構成銘柄は上記31銘柄(2021年7月1日時点)。日本を代表する医療関連企業が並びます。島津製作所、テルモ、オリンパスは医療機器、エムスリーは医療ポータルサイト。医療機器メーカーが多いような印象を受けますが、医療機器、バイオ医療サービス・ソフトウェア、バイオ医薬品の各テーマで最大10銘柄、総合医薬品で最大5銘柄となっているようです。
メリット
堅調なパフォーマンス
医療系全般に言えることですが、コロナショック後のパフォーマンスは秀逸。大きなリターンとなりました。
暦年リターンで見ると、マイナスの年があるものの、大きなリターンとなっている年が多い。
年度 | 騰落率 |
---|---|
2017年 | +26.4% |
2018年 | -7.9% |
2019年 | +37.1% |
2020年 | +28.1% |
2021年 | -6.5% |
デメリット
経費率が高い
特定のテーマに特化したETFのためか、経費率は0.649%と非常に高く設定されています。経費率の高さゆえ、配当利回りはあまり高くならないことが予想されます。
まとめ
高齢化社会に向けて注目の集まる医療分野。研究開発費がかかり、医薬品は特許切れもリスクもあります。四季報を見ると赤字企業が多いのでなかなか個別銘柄に手を出しにくいですが、ETFであれば蒸気のようなリスクも許容できます。あとは、高い経費率をどうみるかでしょう。