四季報2021年新春号にて見つけた業績が右肩上がりで手ごろな株価・時価総額の銘柄のご紹介です。主に障害者の就労支援・障害児支援を行っているウェルビー。自治体からの事業委託ということで安定していますし、障害者支援は今後伸びていく市場ということもわかりました。
今回は6556 ウェルビーをご紹介いたします。
6556 ウェルビーとは
会社概要
主な事業内容は障害者・障害児向けの福祉サービスと、障害者向けの就労支援の2つが柱です。福祉サービスを主とした企業です。障害者向けの就労支援に関しては、官公庁、自治体からの運営受託をしており、比較的安定した事業ではあります(官公庁が絡むと賄賂やらなんやらの問題がでてくる可能性があるので怪しくはありますが…)
2011年12月に障害者の就労促進を目的に東京都港区に設立。
2017年10月にマザーズへスピード上場。
当初は関東圏中心でしたが、現在では下記の通り全国に事業所を開設。
- 就労移行支援事業所:77拠点
- 就労定着支援事業所:64拠点
- 特定相談支援事業所:3拠点
- 自立訓練(生活訓練)事業所:1拠点
- 埼玉県委託発達障害者就労支援センター:3拠点
- 児童発達支援事業所:31拠点
- 放課後等デイサービス事業所:10拠点
- 幼児・学習教室:3拠点
(2020年12月現在)
2020年11月に東証1部へ指定替えの申請を出しています。
ビジネスモデル
福祉関連というと、保険や自治体の補助金だったりと複雑になってわかりにくいケースが多いです。私もよく理解できなかったのですが、決算発表資料からわかりやすそうな図を見つけたので、ご紹介いたします。
利用者の利用日数に応じて行政・利用者から報酬を受領するビジネスモデルとのこと。利用者には月ごとに負担上限金があり、健保組合が翌々月に支払いを行うようです。売上とキャッシュフローにずれが生じるため、現金の流れは複雑になりそうです。私だったら考えたくない…
障害者支援に関する現状と今後
同社の決算発表資料に記載がありましたので、ご紹介いたします。
障害者雇用は伸び続け、法定雇用率も2021年2月より引き上げられます。(2.2%→2.3%)
障害者就業支援の需要は今後も拡大しそうです。
発達障害児の人数も増え続けています。障害児支援の需要も今後増しそうです。
業績
株価チャート
それでは早速、株価と業績を見ていきましょう。
過去1年の株価です。例外なくコロナショックで株価を下げてはいますが、その後は回復基調。しかし2020年11月に株式売り出しを発表し、需給悪化による懸念から株価を下げています。
過去5年業績
【業績】 | 売上高 | 営業利益 | 税前利益 | 利益 | 1株益(円) | 1株配(円) |
単17.3* | 2,858 | 542 | 537 | 342 | 14.4 | 0 |
単18.3* | 4,364 | 1,012 | 1,042 | 704 | 26.9 | 8 |
単19.3 | 5,751 | 1,495 | 1,471 | 991 | 36.4 | 7.2 |
連20.3 | 6,878 | 1,758 | 1,756 | 1,174 | 42.4 | 8.8 |
連21.3予 | 7,838 | 1,952 | 1,950 | 1,328 | 47.73 | 15 |
過去5年の業績です。見事に右肩上がりの増収増益。今期はコロナ影響もありましたが、徹底した完全対策とオンライン支援で第二四半期は利用者数は増加。オンラインでも十分収益を上げる可能性を示しました。通期の予想に関しても、再度の緊急事態宣言・外出自粛要請が発令されたとしても感染対策とオンライン支援にて利用者は落ち込まないとの強気の予想。
配当
【業績】 | 1株配(円) |
単17.3* | 0 |
単18.3* | 8 |
単19.3 | 7.2 |
連20.3 | 8.8 |
連21.3予 | 14.5 |
配当は年間設立10周年の記念配当5円を含む14.5円に増配予定。記念配当なしでも9.5円で増配。
なお、決算発表資料では配当性向20%を目指すとのことです。
株主優待
株主優待はありません。
教訓
- 官公庁・自治体からの受託が堅調(→ただし、癒着が不正を生む可能性も??)
- 障害者支援・障害児支援は今後も伸び続ける
- 東証1部昇格なるか?
上場から5年以内、東証1部昇格間近、株価は調整中でどのタイミングで購入するかを見計らっているところです。安易に飛びついても怖いので福祉サービス・保険・自治体からの受託の流れについてももう少し勉強してみようと思います。
あくまでも投資は自己判断でお願いします。