【VGT】バンガード・情報技術ETF【米国ETF】【セクター別ETF】

個人的に好きなセクターであるハイテク銘柄ですが、バンガードの提供する情報通信セクターETFは避けて通れないでしょう。私が所有しているのはQQQですが、QQQとの違いについても調べてみました。

今回は情報技術が対象の、バンガード・情報技術ETF VGTについてご紹介いたします。

VGTとは

バンガード・情報技術ETF は、MSCI USインベスタブル・マーケット・情報技術25/50インデックスのパフォーマンスへの連動を目指す米国籍のETFです。米国の情報技術セクター、大型株から小型株全般への投資を行います。

情報技術セクターはコンピュータ・周辺機器、ソフトウェア、半導体・半導体製造装置、情報技術サービスなどの企業を分類したグループです。コロナショックでは、飲食・旅行・運輸などの対人接触型サービスを中心に一部のビジネスに大きな打撃となる中、巣篭もり消費・リモートワークなどのネットビジネスを牽引するハイテク株がいち早い回復をみせました。

もともとGAFAMを中心としてアメリカ経済を牽引してきた分野でしたが、コロナ禍にてその強さが裏付けられた格好です。

GAFAMだけで東証一部全体の時価総額を超えてしまっており、今後は市場寡占化の懸念から規制が厳しくなることも予想されますが、ハイテク分野の発展が停滞することは考えにくく、継続的に飛躍的な向上が望めるセクターです。

※ただし本ETFは必ずしもGAFAMの成長の恩恵を受けるわけではありません。詳しくは後述します。

運営会社 バンガードとは

世界最大規模の資産運用会社であり、世界初のインデックス型投資信託(インデックスファンド)を個人投資家に提供した会社として知られています。2020年12月末時点の総運用資産残高は約6.2兆米ドル(約640兆円)です。

同社の提供するETFの特徴はなんといっても経費率の安さ。平均経費率は、業界平均の約4分の1!

また、1976年に世界で初めて個人投資家向けインデックスファンドを売り出したバンガードは現在、ETFを含むインデックスファンド市場の4割という最大のシェアを占めています。

バンガードセクター別ETF

バンガード社は、圧倒的な経費率の安さを武器にシェアを拡大していますが、バンガード社のもう一つの特徴としてセクター別ETFを取り扱っている点があります。

米国株は11種のセクターに分類されおり、セクター別に投資できるETFが存在します。

セクター別ETFを取り扱っているのはバンガード社とステートストリート社の二社になりますが、バンガード社の取り扱っているセクターETFは下記の通りです。

ティッカーセクター業種主な銘柄
VGT情報技術コンピュータ・周辺機器、ソフトウェア、
半導体・半導体製造装置、情報技術サービスなど
AAPL、MSFT、V
VCR一般消費財EC、小売り、ホテル・レストラン・レジャー、
繊維・アパレル・贅沢品、複合小売り、家庭用耐久財、
自動車、自動車部品、卸売など
AMZN、TSLA
VHTヘルスケア医薬品、ヘルスケア機器・用品、バイオテクノロジーなどNJ、UNH、PFE
VDC生活必需品家庭用品、飲料、食品、食品・生活必需品小売、タバコなどPG、KO、PEP
VAW素材化学、容器・包装、金属・鉱業、建設資材LIN、SHW、APD
VPU公益電力、総合公益事業、水道、ガスなどNEE、DUK、SO
VIS資本財航空宇宙・防衛、機械、コングロマリット、陸運・鉄道、
航空貨物・物流サービス、電気設備、建設関連製品、
流通業、旅客航空輸送業、建設・土木など
HON、UNP、UPS
VOX通信娯楽、メディア、各種電気通信サービス、無線通信サービスなどGOOGL、FB、ATVI
VFH金融銀行、資本市場、保険などBRK-B、JPM、BAC
VDEエネルギー石油・ガス・消耗燃料、エネルギー設備・サービスXOM、CVX、PSX

なお、バンガード社には不動産セクターのETFはありません。

QQQとの違い

情報技術、所謂ハイテク銘柄を対象としたETFとしてQQQが挙げられますが、構成銘柄・投資対象が微妙に違います。

ETF投資対象銘柄数経費率
VGT情報技術セクターの大型株から中小株
(Amazon,Facebook,Googleは別セクターのため除く)
約3500.1%
QQQNASDAQ100指数連動
(NASDAQに上場する金融銘柄を除く時価総額上位100位)
情報技術以外のセクターの銘柄も含む(スターバックス,モデルナなど)
約1000.2%

QQQがNASDAQ100指数に連動する銘柄であるのに対して、VGTは情報技術セクターの大型株から、中小型銘柄までを網羅しています。なお、上記のとおりVGTは情報技術セクターから外れているAmazon・テスラ( 一般消費財 )、Google・Facebook(通信)を含まない点も特徴といえます。

GAFAMまるごと投資したいという方はQQQへ、AIやクラウド・ソフトウェアなどのハイテクに集中投資したい方はVGTという選択になるでしょう。

基本情報

配当月1, 4, 7, 10月
配当利回り0.55%
経費率0.1%

基本情報は上記の通りとなります。3ヶ月に一回配当がありますがハイテク銘柄は無配の銘柄が多いのであまり配当は期待できません。経費率はQQQの0.2%よりも安い0.1%。

構成銘柄

組み入れ上位10銘柄の比率は下記となっております。(2021年9月時点)

ティッカー銘柄名構成比率(%)
AAPLApple Inc19.58
MSFTMicrosoft Corp16.53
NVDANVIDIA Corp4.22
VVisa Inc Class A3.16
MAMastercard Inc Class A2.76
PYPLPayPal Holdings Inc2.76
ADBEAdobe Inc2.39
INTCIntel Corp1.94
CRMSalesforce.com Inc1.91
CSCOCisco Systems Inc1.90

構成銘柄は約350銘柄。今をときめくハイテク銘柄がずらり。前述しましたが、Amazon、Google、Facebook、テスラは別セクターのため組み入れ対象外です。Visa、MasterCard、PayPalは金融セクターではなく情報技術セクターと言うのも面白いですね。SalesForceはもう少し構成比率があがってきてもいいかなぁと言うのが個人的な感想です。

パフォーマンス

チャート

コロナの影響は受けましたが、綺麗な右肩上がりのチャート。安定感が光ります。

次はQQQとの比較です。
水色:VGT
橙色:QQQ
赤色:VOO(参考)

コロナ前の2020年初頭から比べるとわずかに、QQQのほうがパフォーマンスが良い結果となりました。ともにVOO(S&P500)を上回っていますし、正直どちらでもよいのではないでしょうか。

まとめ

11種あるセクターの中で、圧倒的なリターンを誇る情報技術セクター。AmazonやFacebookは含まれていませんが、ハイテク分野は大型小型問わず成長が見込める分野で、特に小型のハイテク株が一夜にして一気に急騰ということもありえます(その逆も当然ありますが…)。

今後もハイテク分野の発展は続くでしょうから、中小型株も含めたハイテク株に投資するならVGTがおすすめです。

興味のある方は少額から。

※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。

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