eMAXIS Neo ドローン【低コストテーマ型インデックス】

近年急速に普及が進むドローン。いろいろと物議を醸した東京オリンピックの開会式でしたが、1,800個のドローンを使った演出には魅了されました。ドローンというとラジコンのようなイメージをもたれるかもしれませんが、Amazonをはじめとして物流など商業利用が進んでいます。

今回は、eMAXIS Neo ドローンについてご紹介いたします。

eMAXIS Neo ドローンとは

米国の金融商品取引所に上場している、日本を含む世界各国のドローン関連企業の株式等に投資を行うS&P Kensho Drones Indexに連動する成果を目指す投資信託です。為替ヘッジを行わず、ファミリーファンド方式で運用を行います。

近年急速に普及が進むドローン。東京オリンピック開会式での1,800台以上のドローンによる演出も記憶に新しいところです。

ドローンは当初軍事用途で普及しました。あまり大きく報道されていませんが、中東の米軍基地へイラン製のドローンが攻撃を行うなどの軍事利用が活発に行われていますが、現在は商業利用に注目が集まっています。運搬容量が増加した多様なドローンの登場により、空中映像撮影、難所での設備点検、農業、物流、レース競技など、多くの分野で活用が期待され、一部は既に実用化されています。

非常に便利に思えるドローンですがいくつか課題があります。
まず、飛行時間が非常に短いこと。平均10分程度で、最大でも30分程度しかありません。航続距離を伸ばすためには軽量・小型で大容量のバッテリーが必要となります。物流・宅配に用いるとなると、もう少し時間が延びてこないと実用には厳しいといえるでしょう。
もう一つが法整備が追いついていないことです。日本国内ではドローンの航行には航空法が適用されますが、「日中」「目視の範囲内」「人や建物からの30m以上の確保」などの条件を満たさなければならず、さらに空港・150m以上の上空・住宅密集地では事前の届出が必要です。2022年6月の法改正で、人口の多い都市部でも宅配用にドローンが利用できるようになる予定ですが、いち早く法整備した米国・中国に大きく水をあけられている状況です。

法整備された上で、小型軽量で大容量・高出力のドローンが開発されればドローンの商業利用が一気に進む可能性があります。

eMAXIS Neo シリーズとは

「Kenshoテクノロジーズ」の開発した株式指数に連動する投資成果を目指す投資信託です。テーマごとにAI(人工知能)が自動で銘柄選定を行います。

対象銘柄

米国の金融商品取引所に上場している銘柄が組入れ対象となります。米国の金融商品取引所に上場していれば対象となるため、米国以外の企業も組入れられる可能性があります。

銘柄選定基準

有価証券報告書などの開示資料をAIが読み込み、テーマに関連する言葉の出現頻度、出現場所などを基に銘柄を選定します。また、時価総額・売買代金による銘柄の絞込みも行われ、時価総額の小さい銘柄や出来高の少ない銘柄は除外されるとのことです。

スポンサーリンク

基本情報

設定日2018年12月3日
償還日無期限
購入時手数料なし
信託財産留保額なし
管理費用
(含む信託報酬)
年率0.792%(税込)
分配金年1回(8月)

基本情報は上記の通りとなります。購入時手数料・ 信託財産留保額は無し、管理費用は0.792%(税込)。 メジャーなインデックス型の投資信託と比較すると高いですが、それでも1%を切る安めの設定。

他の eMAXIS Neoシリーズも全く同額の価格設定。どのテーマを選択するかはお好みです。

構成銘柄

月次レポート・目論見書を拝見

公式サイト・証券会社の銘柄紹介で閲覧することの出来る、月次レポート・目論見書・運用報告書を元に、どのような運用方針でどんな銘柄に投資しているかを確認します。

月次レポートは、前月末の情報であり、リアルタイムな情報ではありませんが、長期投資と言う目線で考えればクリティカルな問題にはならないと考えます。

7構成銘柄上位10位については下記の通りです。(2021年7月末時点)

銘柄名国・地域比率
WORKHORSE GROUP INC米国7.7%
KRATOS DEFENSE & SECURITY米国6.8%
RADA ELECTRONIC INDS LTDイスラエル6.7%
TEXTRON INC米国6.1%
BOEING CO/THE米国6.1%
NORTHROP GRUMMAN CORP米国5.8%
LOCKHEED MARTIN CORP米国5.7%
AEROVIRONMENT INC米国5.6%
AGEAGLE AERIAL SYSTEMS INC米国4.9%
GILAT SATELLITE NETWORKS LTDイスラエル4.2%

組み入れ銘柄数は20銘柄。東京オリンピックの開会式で用いられたのはIntel製のドローンでしたが組み入れ除外。 WORKHORSE は電動配送を行っている会社ですが、組み入れトップにもかかわらず$10以下の超低位株でボラティリティが大きくなるので注意が必要です。

スポンサーリンク

パフォーマンス

基準価額推移

設定来、基準価額は2021年8月13日時点で、16,415円。

直近は調整中です。2020年末に急騰したのは、前述した WORKHORSE 急騰の影響が大きいものと思われます。

過去のパフォーマンス

2021年7月末時点の情報です。

期間騰落率(分配金込み)
6ヶ月前から-17.74%
1年前から+48.70%
設定来+64.15%

設定来からみると、+ 64.15%。

ここ半年間は調整中です。前述の通り、航続距離を伸ばすためには軽量小型で大容量のバッテリーが必要となりますが、バッテリーの関心がEVのほうに移ってしまっていることもあり、バッテリーの開発はEVよりも後になりそうです。

まとめ

農業や宅配サービスなどでの活用が期待されるドローン。Amazonはドローンでの配達に非常に力を入れていますし、クボタも農業用ドローンを開発するなど、進化が止まりません。個人的には純粋なドローン開発会社よりも、クボタのような農機具メーカー・バッテリーメーカーに注目したいです。

※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。

タイトルとURLをコピーしました