人気の投信の中身を覗いてみようシリーズから、あらためて「顔の見える投信」、中長期投資をおこなうファンドのご紹介です。
敏腕ファンドマネージャー岩本誠一郎氏を中心に中小型株に投資をおこなう「中期仕込み型」の投信です。
今回は、MHAM新興成長株オープン(愛称:J-フロンティア)についてご紹介いたします。
MHAM新興成長株オープン(愛称:J-フロンティア)とは
MHAM新興成長株オープン(以下、J-フロンティア)はアセットマネジメントOneが運用を行うアクティブファンドです。
投資コンセプトは下記の通りです。
- 高成長が期待できる「新興企業」に投資をおこなう
- TOPIXをベンチマークとして、中・長期的にこれを上回る運用成果を目指す
- NASDAQなど主要先進国の新興企業向け市場の株式を中心に、純資産総額の30%の範囲内で外貨建資産への投資を行うこともある
「新興企業」の定義は下記の通りとなります。
銘柄選定においては、企業に自ら足を運んで情報収集・面談を重視。組み入れ銘柄は70~120ほどを想定し市場動向によって柔軟に組み入れ銘柄を入れ替えます。
ファンドマネージャー岩本誠一郎氏の趣味はパワーリフティングで国体出場経験あり。休日はバーベルを上げているそうです。
基本情報
設定日 | 2000年12月25日 |
償還日 | 無制限 |
購入時手数料 | 最大3.3%(税込) ※証券会社によって異なる。ネット証券は無料 |
信託財産留保額 | なし |
管理費用 (含む信託報酬) | 年率1.87%(税込) |
分配金 | 年1回(12月) |
基本情報は上記の通りとなります。アクティブファンドですので、管理費用は1.87%と高めですが、信託財産留保額はなし。
2020年12月設定のロングセラーファンドですが、過去には受賞歴多数。直近ではR&Iファンド大賞2021優秀ファンド賞受賞。
構成銘柄
業種別は下記のとおり。新興企業が対象と言うこともあり情報通信が40%を占めます(2021年4月末時点)
業種 | 組み入れ比率 |
---|---|
情報・通信業 | 42.3% |
サービス業 | 32.2% |
電気機器 | 16.1% |
機械 | 3.0% |
不動産業 | 1.6% |
化学 | 1.2% |
精密機器 | 1.0% |
非鉄金属 | 0.6% |
医薬品 | 0.4% |
構成銘柄上位10位については下記の通りです。(2021年4月末時点)
銘柄名 | 業種 | 比率 |
---|---|---|
ラクーンホールディングス | 情報通信業 | 2.3% |
バリューコマース | サービス業 | 2.0% |
インソース | サービス業 | 1.9% |
マネーフォワード | 情報・通信業 | 1.8% |
日置電機 | 電気機器 | 1.7% |
ビジネスブレイン太田昭和 | 情報・通信業 | 1.7% |
ラクスル | 情報・通信業 | 1.7% |
KOA | 電気機器 | 1.7% |
オロ | 情報・通信業 | 1.7% |
マネジメントソリューション ズ | サービス業 | 1.6% |
小型株中心とはいえ、最近名前を聞くようになった銘柄ばかりです。マネーフォワード、バリューコマース、ラクスルなどは出世株の代表格といえるでしょう。
個人的な注目銘柄は下記です。
パフォーマンス
基準価額推移
設定来、基準価額は2021年5月18日時点で、26,615円(配当金再投資ベース39,079円)
2018年ごろからの高パフォーマンスで、基準価額・純資産ともに大きく伸ばしています。2020年のコロナショック後のグロース株優位の状況を利用して大きなリターン。
過去のパフォーマンス
2021年4月末時点の情報です。
期間 | 騰落率 |
---|---|
6ヶ月前から | +7.08% |
1年前から | +39.01% |
3年前から | +27.31% |
5年前から | +145.66% |
設定来 | +290.79% |
設定来からみると、+290.79%です。
ロングセラー商品だけあって運用期間が長く、リーマンショック・東日本大震災のころは低迷していましたが、ココ5年は好調。
まとめ
情報通信セクターの中小型株が多く組み込まれており、個人的には好きなファンドです。管理費用が高いので購入するかどうかは別問題ですが。
投資してみたいと思える銘柄が組み入れ上位にラインナップされているため、今後も継続して月次レポートをみていきたいと思います。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。