2020年はテスラ爆騰の年といっても良かったでしょう。直近では、事故を起こした影響で株価が下がっていますが、まだまだ期待が持てそうです。
今回は三菱UFJ国際投信が2021年5月7日に2つの新規ファンドを設定すると発表した投信の一つ、eMAXIS Neo 電気自動車についてご紹介いたします。
eMAXIS Neo 電気自動車とは
米国の金融商品取引所に上場している、日本を含む世界各国の電気自動車関連企業の株式等に投資を行うS&P Kensho Electric Vehicles Indexに連動する成果を目指す投資信託です。為替ヘッジを行わず、ファミリーファンド方式で運用を行います。
ここ1年ほどで急速にEV化の流れが加速する中、非常に旬なテーマ性の投信であるといえます。
eMAXIS Neo シリーズとは
「Kenshoテクノロジーズ」の開発した株式指数に連動する投資成果を目指す投資信託です。テーマごとにAI(人工知能)が自動で銘柄選定を行います。
対象銘柄
米国の金融商品取引所に上場している銘柄が組入れ対象となります。米国の金融商品取引所に上場していれば対象となるため、米国以外の企業も組入れられる可能性があります。
銘柄選定基準
有価証券報告書などの開示資料をAIが読み込み、テーマに関連する言葉の出現頻度、出現場所などを基に銘柄を選定します。また、時価総額・売買代金による銘柄の絞込みも行われ、時価総額の小さい銘柄や出来高の少ない銘柄は除外されるとのことです。
基本情報
購入時手数料 | なし |
信託財産留保額 | なし |
管理費用 (含む信託報酬) | 年率0.792%(税込) |
基本情報は上記の通りとなります。メジャーなインデックス型の投資信託と比較すると、管理費用は高めです。とはいえAIが自動的に銘柄選定を行い、勝手に運用を行ってくれるので一般的なアクティブファンド比べると管理費用は安いと見るべきでしょうか。ちなみに現在運用中の9つのeMAXIS Neoシリーズと、eMAXIS Neo 電気自動車と同時に設定されるeMAXIS Neo クリーンテック、どれも管理費用は一緒です。
参考までにクリーンエネルギー関連のETFの経費率は次のようになっています。
ETF名 | 経費率 |
---|---|
QCLN | 0.62% |
ICLN | 0.46% |
CTEC | 0.5% |
PBD | 0.75% |
グローバルX クリーンテック ESG-日本株式 ETF | 0.59% |
構成銘柄
構成銘柄については、明らかになっていませんが、個人的な予想としてテスラやニオは構成銘柄に名を連ねてくるでしょう。また、テーマ性から同時に設定されるeMAXIS Neo クリーンテックと銘柄が重複する可能性もあります。
わかり次第追記いたします。
※2021年6月10日追記
2021年5月末時点の構成銘柄が判明しました。構成上位10銘柄は下記の通りです。
銘柄名 | セクター | 構成比率 |
---|---|---|
NIKOLA CORP | 資本財 | 3.5% |
PLUG POWER INC | 資本財 | 3.2% |
LI AUTO | 自動車・自動車部品 | 3.1% |
LORDSTOWN MOTORS CORP | 自動車・自動車部品 | 2.9% |
XPENG INC | 自動車・自動車部品 | 2.9% |
HYLIION HOLDINGS CORP | 資本財 | 2.8% |
FISKER INC | 自動車・自動車部品 | 2.8% |
AMERICAN AXLE & MFG HOLDINGS | 自動車・自動車部品 | 2.7% |
BALLARD POWER SYSTEMS INC | 資本財 | 2.7% |
ROMEO POWER INC | 資本財 | 2.6% |
予想を見事に外しました。組み入れ銘柄数は44銘柄です。PLUG POWERはクリーンテックのほうに入るかなぁと思っていましたが、クリーンテックと電気自動車ともに構成比率上位を占める形となりました。なお、テスラはクリーンテックの上位10銘柄に組み入れられているようです。
メリット
圧倒的なリターン
直近は調整気味ですが、それでも期待値が高く、成長が期待できます。テスラの急騰の影響もありますが、2020年末にバイデン大統領が大統領選に勝利後にクリーンエネルギー関連銘柄が急騰したことも影響がありそうです。
デメリット
構成銘柄数は少ない?
eMAXIS Neoシリーズに共通していえる事ですが採用銘柄数が少なく、特定の銘柄の影響を受けやすいことから値動きは荒くなるものと思われます。わかり次第追記いたします。
※2021年6月10日追記
構成銘柄数は44銘柄となりました。しかし、あまり有名どころの銘柄ではなく、やはり値動きが荒くなることが予想されます。
まとめ
急速に進むEVシフトの波。自動車分野に強い日本企業としては逆風となりますが、世界的なEV化の流れは進み続けていますので、今後さらに成長が期待される分野でもあります。
同時に設定されるeMAXIS Neo シリーズのクリーンテックと電気自動車は銘柄が一部被ってくることも予想されますが、どちらを選ぶかは好みの問題だと思います。もちろん両方買うのもありだと思います。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。