2021年を迎え、コロナウイルスの感染拡大は止まらないものの、3月のコロナショックからV字以上の回復を見せている製造業。そんな製造業ですが、最近日本の自動車メーカーで半導体不足のため減産を行うとの報道がありました。EV化の流れはありますが、ガソリンで動く自動車がほとんど。にもかかわらず最近の車は電子制御に半導体が必要です。ですがここ数年5G・データセンター・スマートフォン・ゲームでの半導体需要の高まりから、自動車向けに半導体が回ってこない状況となっています。
近年は需要の高まりから半導体関連企業の業績はうなぎのぼりとなり、レーザテック・東京エレクトロン・ディスコといった銘柄の株価は軒並み絶好調です。
思わぬ業界にまで半導体不足が広がっていますが、裏を返せばまだまだ半導体の需要が高まり成長が期待される分野であるということ。今回はヴァンエック・ベクトル・半導体株ETF SMHについてご紹介いたします。
SMHとは
マーケット・べクトル米国上場半導体25インデックスを目指すNASDAQに上場している米国籍のETFです。米国で上場している半導体企業最大手25社に投資を行います。
運営会社 ヴァンエッグとは
ヴァンエッグは1955年設立でニューヨークに本社を置く老舗投資会社。
国際分散投資のパイオニアとして、株式やコモディティなどの実物資産や新興国資産に投資する金融商品の提供を行ってきた資産運用会社です。
最近では、ビットコインETFの申請を行っており、動向が注目されています。
基本情報
配当月 | 12月 |
配当利回り | 0.64% |
経費率 | 0.35% |
基本情報は上記の通りとなります。米国株としては珍しく配当は年に一回。利回りは0.64%とあまり期待できません。経費率はまあまあといったところ。
構成銘柄
構成銘柄については下記の通りとなっております。
ティッカー | 銘柄名 | 構成比率 |
TSM | Taiwan Semiconductor Manufacturing Co L | 13.98% |
NVDA | Nvidia Corp | 6.49% |
ASML | Asml Holding Nv | 5.13% |
AVGO | Broadcom Inc | 4.88% |
INTC | Intel Corp | 4.81% |
AMD | Advanced Micro Devices Inc | 4.80% |
TXN | Texas Instruments Inc | 4.79% |
AMAT | Applied Materials Inc | 4.63% |
ADI | Analog Devices Inc | 4.57% |
NXPI | Nxp Semiconductors Nv | 4.56% |
MU | Micron Technology Inc | 4.53% |
QCOM | Qualcomm Inc | 4.48% |
LRCX | Lam Research Corp | 4.42% |
XLNX | Xilinx Inc | 3.37% |
KLAC | Kla Corp | 3.36% |
CDNS | Cadence Design Systems Inc | 2.97% |
STM | Stmicroelectronics Nv | 2.76% |
MCHP | Microchip Technology Inc | 2.68% |
SWKS | Skyworks Solutions Inc | 2.50% |
TER | Teradyne Inc | 2.14% |
MXIM | Maxim Integrated Products Inc | 2.10% |
MRVL | Marvell Technology Group Ltd | 1.98% |
QRVO | Qorvo Inc | 1.80% |
ON | On Semiconductor Corp | 1.16% |
OLED | Universal Display Corp | 1.08% |
— | Other/Cash | 0.05% |
構成銘柄は25銘柄。台湾セミコンダクターが15%弱。エヌビディア、ASML、ブロードコム、インテル、AMD等世界を代表する半導体企業が並びます。
メリット
QQQをしのぐリターン
2020年の年間騰落率はクリーンエネルギー関連のETFには及ばないもののQQQを上回っています。
クリーンエネルギーは期待先行感がありますが、半導体は現に実際利用されているものです。時流にも乗って、まだまだ成長が期待できます。それにしてもQCLNは化け物級に伸びていますのでもうこれは比較対象外かも(笑)
青:SMH
緑:QQQ
赤:QCLN
黄:ICLN
デメリット
分散は効いていない
もともと25社と絞りに絞っているうえ、台湾セミコンダクターが15%弱を占めるため、値動きは荒くならざるを得ません。特に台湾セミコンダクターの生産状況は半導体需要の急速な高まりのため、半年先までフル稼働となっております。もしも一部の工場で何かあったら…と考えるとリスクは高いです。
※台湾セミコンダクターは経済産業省支援の下、日本に新工場を設立するようです。今後の動向にも注目です。
投資すべき?
私はまだ所有しておりませんが、是非投資してみたい銘柄です。すでに保有しているETF等で重複する銘柄が無ければ、積極的に投資してみてもよいのではないでしょうか。
まとめ
半導体は世界中・あらゆる産業で争奪戦が勃発しています。需要の急拡大で、日本の半導体関連メーカーの株価も新高値を更新し続けており、なかなか手が出しにくい状況です。構成銘柄が25社と絞られてはいますが、手っ取り早く成長分野に投資するならETFが楽です。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。