フィデリティ・欧州株・ファンド【好成績投信の中身を拝見】【つみたてNISA】

人気の投信の中身を覗いてみようシリーズから、今回は欧州市場に投資するファンドのご紹介です。

好成績投信の構成銘柄から個別銘柄の物色の参考にするという当初の目的からはもう既に大きくずれてしまっています(笑)

今回スポットをあてる欧州市場は、米国市場と比べるとあまり話題にはなっていませんが、コロナウイルスのロックダウンから市場経済が回復しつつあり、実は欧州各国の株式市場はおおむね好調に推移しています。

今回は、欧州市場に投資するフィデリティ・欧州株・ファンドをご紹介いたします。

フィデリティ・欧州株・ファンドとは

フィデリティ・欧州株・ファンドはフィデリティ投信が運用を行うアクティブファンドです。欧州の株式に投資するファンドです。

投資コンセプトは下記の通りです。

  • 英国および欧州大陸の取引所に上場されている株式を主要な投資対象とする
  • 個別企業分析により、優良企業を選定し、利益成長性等と比較して妥当と思われる株価水準で投資を行う
  • MSCI ヨーロッパ・インデックスをベンチマークに、長期的に当指数を上回るリターンを目指す
  • マザーファンドの運用は、FILインベストメンツ・インターナショナルに、運用の指図に関する権限を委託

個別企業分析にあたっては、欧州および世界の主要拠点のアナリストによる企業調査結果を活かし、現地のポートフォリオ・マネージャーによるボトム・アップ・アプローチを重視した運用を行います。

フィデリティ投信の特徴でもあるのですが、フィデリティ・アジア株・ファンドでも述べたように、投資先の企業だけでなく、仕入先や関係会社の調査はもちろんのこと、グローバルネットワークを活かして、世界中の競合他社との比較も行ないます。

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基本情報

設定日1998年4月1日
償還日無制限
購入時手数料最大3.3%(税込) 
※証券会社によって異なる。ネット証券は無料
信託財産留保額なし
管理費用
(含む信託報酬)
年率1.65%(税込)
分配金年1回(11月)

基本情報は上記の通りとなります。アクティブファンドですので、管理費費用は1.65%とまあま高めですが、信託財産留保額は無し。

1998年4月1日設定の非常に歴史のあるファンドですが、成長を続けており、2021年4月に基準価額設定来高値をつけています。

構成銘柄

月次レポート・目論見書を拝見

公式サイト・証券会社の銘柄紹介で閲覧することの出来る、月次レポート・目論見書・運用報告書を元に、どのような運用方針でどんな銘柄に投資しているかを確認します。

月次レポートは、前月末の情報であり、リアルタイムな情報ではありませんが、長期投資と言う目線で考えればクリティカルな問題にはならないと考えます。

業種別は下記のとおり。(2021年5月末時点)

業種組み入れ比率
資本財・サービス24.6%
情報技術20.0%
ヘルスケア19.9%
一般消費財・サービス12.8%
生活必需品8.5%
金融3.8%
コミュニケーション・サービス3.0%
素材2.2%

構成銘柄上位10位については下記の通りです。(2021年5月末時点)

銘柄名業種比率
プロサス一般消費財・サービス5.5%
ノボ・ノルディクスヘルスケア4.8%
SAP情報技術4.7%
ワールドライン情報技術3.8%
エクスペリアン資本財・サービス3.1%
インフィニオン・テクノロジーズ情報技術3.0%
LVMHモエヘネシー・ルイ・ヴィトン一般消費財・サービス3.0%
メルクヘルスケア2.4%
グリフォルスヘルスケア2.4%
ソノバホールディングスヘルスケア2.3%

構成銘柄は約48銘柄。ダイムラーやルノーなどの車関係が上位かと思いきやそうではないようです。

私が知っている企業といえば、SAP、ルイヴィトン、メルクぐらい。欧州株はバリュー株が比較的好調なようですが、ヘルスケア・情報技術関連が上位を占め、グロースが先行して回復しているようです。

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パフォーマンス

基準価額推移

設定来、基準価額は2021年6月17日時点で、39,800円。

20年以上の歴史を誇るファンドで、リーマンショックの時にはさすがに回復に5年ほどかかりましたが、今回のコロナショックは一時的でコロナ前の基準価額を大きく超えてきています。分配金を出したことはありません。

過去のパフォーマンス

2021年5月末時点の情報です。

期間騰落率(分配金込み)
半年前から+16.4%
1年前から+26.68%
3年前から+46.83%
5年前から+117.32%
設定来+298.00%

設定来からみると、+298.00%です。

20年を超える運用期間のうち、大きな下落があったリーマンショック時は低迷していましたが、ココ最近の運用状況は絶好調。コロナで既に忘れ去られている感がありますが、イギリスのEU離脱が今後どのような影響を及ぼすかが注目点です。

まとめ

世界の株式投資と言うと、どうしても米国株や最近急上昇中の中国株に目が向きやすいですが、先進国の多い欧州にも優良企業は沢山あります。まあ面倒くさい方は、eMAXIS slim 全世界株式や先進国株式に投資しておけば言い訳ですが…。

好調の欧州にもスポットを当ててみるのも選択肢の一つだと考えます。

※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。

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