バリュー株復権か? バンガード・米国バリューETF VTVに投資を検討【米国ETF】

コロナウイルスの世界的流行が続いているにもかかわらず、世界的には株高傾向が続いています。2020年はハイテクを中心としたグロース株が株高を牽引していましたが、実体経済は乖離があり、少々バブル気味ではあります。もちろんハイテク株は今後も発展していくでしょうが2020年のような成長は厳しいと見る向きが強いです。代わりに2021年は出遅れ感のあるバリュー銘柄の復権があるのではないかと予想されています。

今回は米国大型割安株が対象の、バンガード・米国バリューETF VTVについてご紹介いたします。

VTVとは

バンガード・米国バリューETF(VANGUARD VALUE ETF)は、CRSP USラージキャップ・バリュー・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指す米国籍のETFです。米国の大型バリュー株への投資を行います。

運営会社 バンガードとは

世界最大規模の資産運用会社であり、世界初のインデックス型投資信託(インデックスファンド)を個人投資家に提供した会社として知られています。2020年12月末時点の総運用資産残高は約6.2兆米ドル(約640兆円)です。

同社の提供するETFの特徴はなんといっても経費率の安さ。平均経費率は、業界平均の約4分の1!

また、1976年に世界で初めて個人投資家向けインデックスファンドを売り出したバンガードは現在、ETFを含むインデックスファンド市場の4割という最大のシェアを占めています。

バリュー株投資とは

バリュー株は、現時点の株価が本来的な企業価値を考慮した水準に比べて安いと考えられる株式のことで、「割安株」とも呼ばれます。

バリュー株投資は、実力より低く見られて株価が低くなっている株に投資することをいいます。

コロナショックにより、多くの銘柄が暴落しましたが、ハイテク銘柄を中心としたグロース株がコロナ以前の株価をも上回っているのに対し、バリュー株はまだまだ戻りが鈍く出遅れ銘柄が多い印象です。

基本情報

配当月3,6,9,12月
配当利回り2.61%
経費率0.04%

基本情報は上記の通りとなります。3ヶ月に一回配当があります。なんといっても経費率が0.04%と安いのが特徴です。

構成銘柄

構成銘柄については下記の通りとなっております。

また、組み入れ上位10銘柄の比率は下記となっております。(2021年1月時点)

構成銘柄は328銘柄バリュー株大好きなバフェット率いるバークシャー・ハサウェイが構成割合トップとは…なかなか面白いものです。ジョンソン&ジョンソン、JPモルガン、P&G等の高配当銘柄が続きます。

セクター比率を見ると、金融・ヘルスケア・資本財・生活必需品と並んでいます。テクノロジーの割合が低めなのは割高感があるからでしょう。

メリット

株価の上昇&高配当を期待

単に高配当を狙うのであれば、VYM,SPYD,HDVなどの高配当ETFで十分かと思われますが、割安のまま放置された銘柄の上昇を狙う場合は、バリュー株投資となります。こういったバリュー株は高配当銘柄が多く、うまくいけば配当を手にしつつ・株価の上昇を狙う一石二鳥の作戦となります。

デメリット

割安なのは理由がある

高配当銘柄にもいえることですが、割安となっているのには、理由があります。多くは、業績が安定している(=成長が見込めない)と判断されて割安となっているケースが大半です。

コロナショックでは、航空関連・エネルギー関連銘柄は株価が暴落しても回復に至ることなく、割安のまま放置されているケースが多いです。例えば、XOMなどは業績が悪化しているにも関わらず減配をしていないため、超高配当となっていますが、クリーンエネルギーへの転換の流れを考えると当面は厳しいと思われます。

割安株はその名のとおり割安に仕入れることが出来る反面、株価が上昇する確証はありません。割安株投資はあくまでも期待先行であることを考慮しておく必要があります。

投資すべき?

私はまだ所有しておりませんが、現時点では様子見です。GAFAMへの締め付けを行うと予想されている民主党政権ですが、ハイテクを中心としたグロース株の可能性も捨て切れません。

また、すでに高配当ETFを所有されている場合は銘柄が重複する可能性が高いため、バリュー株を検討するのであれば、小型バリュー株などの銘柄が重複しないETFを選択するのがよいかと思われます。

まとめ

2021年はバリュー株の年だ!!という意見も多く聞かれますが、新型コロナウイルスの世界的な感染が沈静化するまでは正直どうなるかわからないというのが私の正直な意見です。

興味のある方は少額から。

※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。

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