イーストスプリング・ジャパン中小型厳選バリュー株ファンド

引き続きダイアモンドZaiの9月号に2022年上半期に好調だったファンドの特集が掲載されていました。その中からいくつかピックアップしていきたいと思います。今回は中小型株ですが、前回と違ってバリュー株に着目したファンドとなります。

今回は、イーストスプリング・ジャパン中小型厳選バリュー株ファンドについてご紹介いたします。

イーストスプリング・ジャパン中小型厳選バリュー株ファンドとは

スイーストスプリング・ジャパン中小型厳選バリュー株ファンドはイーストスプリング・インベストメンツ株式会社が運用を行うアクティブファンドです。

投資コンセプトは下記の通りです。

  • 日本の上場株式のうち中小型株式を中心に投資(株式市場全体の時価総額のうち、下位3分の1を構成する銘柄)
  • 独自のバリュー投資の運用哲学に基づき、株価が企業価値に対して割安に評価されている銘柄へ集中投資を⾏う

日本の株式市場は、時価総額上位2/3を150銘柄程度の大型株が占めますが、その他を3,600銘柄が占めます。その中には本来の実力からして、割安のまま放置された銘柄も多く、中長期的な視点で値上がりを狙うファンドとなります。

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基本情報

設定日2014年8月8日
償還日2024年7月29日
購入時手数料最大3.85%(税込) 
※証券会社によって異なる。ネット証券は無料
信託財産留保額なし
管理費用
(含む信託報酬)
年率1.925%(税込)
分配金年一回(7月)

基本情報は上記の通りとなります。アクティブファンドですので、管理費費用は1.925%と高めですが、信託財産留保額はなし。

10年投信で残り約2年の投資期間となっています。

構成銘柄

月次レポート・目論見書を拝見

公式サイト・証券会社の銘柄紹介で閲覧することの出来る、月次レポート・目論見書・運用報告書を元に、どのような運用方針でどんな銘柄に投資しているかを確認します。

月次レポートは、前月末の情報であり、リアルタイムな情報ではありませんが、長期投資と言う目線で考えればクリティカルな問題にはならないと考えます。

構成銘柄上位10位については下記の通りです。(2022年6月末時点)

銘柄名業種比率
エイチ・ツー・オーリテイリング小売業3.4%
クレディセゾンその他金融業3.3%
リコー電気機器3.0%
住友重機械工業機械3.0%
ハマキョウレックス陸運業2.8%
りらいあコミュニケーションズサービス業2.8%
NOK輸送用機器2.7%
コンコルディア・フィナンシャルグループ銀行業2.7%
川崎重工業輸送用機器2.7%
ニッタゴム製品2.6%

構成銘柄は45前後。力はあるものの一時的な業績赤字や不祥事などで株価が急落し放置されたままになっている銘柄が上位となっています。

エイチ・ツー・オーリテイリング はオーケーとの関西スーパーマーケット買収合戦で有名になりましたが、もともとは阪急阪神グループの傘下。様々な事業に手を出しては撤退とイマイチ方向性が見えません。株価のほうは、コロナショック後、買収合戦などもあり1,000円前後で推移。

また、リコーも技術力のある企業ではありますが、コロナウイルス感染拡大でリモートワークが普及しオフィスに行かなくなったこともあり、主力の複合機が不調。個人的にはコニカミノルタで痛い目にあっているので複合機関連は手を出したくないところ。

この中だと個人的に好きな業種である物流関連の ハマキョウレックス が面白そうです。

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パフォーマンス

基準価額推移

設定来、基準価額は2022年7月22日時点で、18,072円。

やや安定性に掛けるものの、コロナショック後からは右肩あがり。

過去のパフォーマンス

2022年6月末時点の情報です。

期間騰落率(分配金込み)
6ヶ月前から+6.8%
1年前から+6.0%
3年前から+36.8%
設定来+80.7%

設定来からみると、+ 80.7%です。

中小型銘柄が中心と言うこともあり不安定な動きですが、下落するファンドが多かった2022年の上半期は+リターンとなっています。

まとめ

中小株を集めたファンドですが、バリュー株に着目していることもあり、2022年上半期はプラスリターンとなりました。一口に中小株型といっても、グロース株を集めた成長銘柄や、安定銘柄を集めたファンドなど、ファンドによって特色が違います。市場動向に応じて、狙いを変え、との時々にあった戦略をとりましょう。

※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。

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