【ロシアは除外】新シルクロード経済圏ファンド【R&Iファンド大賞2022】

R&Iファンド大賞2022のなかから引き続き、ファンドをピックアップしていきたいと思います。

今回は新興国編です。ファンドの中で新興国と言うと中国が中心となってくるのですが、その中国が掲げたシルクロードを中心とした「一帯一路」構想というものがあります。シルクロードを中心とした新経済圏を構築するのが目的ですが、中国が中心と言うこともあり怪しさ満点です。それでも調べてみると意外にも面白い銘柄にも投資していることがわかりました。

今回は、 新シルクロード経済圏ファンドをご紹介いたします。

新シルクロード経済圏ファンドとは

新シルクロード経済圏ファンドは日興アセットマネジメント株式会社が運用を行うアクティブファンドです。

投資コンセプトは下記の通りです。

  • 新シルクロード経済圏(日本を除くアジア、中東、東欧、ロシアなど)の国・地域に本拠を置いている企業もしくは主要な経済活動を行なっている企業の株式に投資

中国、 習近平主席が提唱する「一帯一路」構想。好き勝手ばかりやっていて良い印象はありませんが、「一帯一路」構想自体は中国と欧州を陸上および海上で結ぶ広域経済圏構想で、広い支持を集めています。インフラ投資としては最大規模で、周辺国の活性化が期待できます。

※ただし、アジアアフリカ諸国で既に問題となっているように、勝手にお金を貸し付けてインフラ整備を行い、返済できないと判断すると問答無用で整備したインフラを差し押さえるという手法が加速する可能性はあります。

この構想では、インフラ投資のみならず、自由貿易協定や民間交流などでの協力も掲げられており、単なる開発プロジェクトにとどまらない壮大な相乗効果が期待されます。

懸念点はなんと言っても、地上経由地のロシア・ウクライナ問題。今後ブロック経済が進むとなると思うようにはいかない可能性もあります。

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基本情報

設定日2017年9月7日
償還日2027年9月10日
購入時手数料最大3.3%(税込) 
※証券会社によって異なる。ネット証券は無料
信託財産留保額なし
管理費用
(含む信託報酬)
年率1.881%(税込)
分配金年1回(11月)

基本情報は上記の通りとなります。アクティブファンドですので、管理費費用は1.881%とそこそこ高めです。

10年投信です。

構成銘柄

月次レポート・目論見書を拝見

公式サイト・証券会社の銘柄紹介で閲覧することの出来る、月次レポート・目論見書・運用報告書を元に、どのような運用方針でどんな銘柄に投資しているかを確認します。

月次レポートは、前月末の情報であり、リアルタイムな情報ではありませんが、長期投資と言う目線で考えればクリティカルな問題にはならないと考えます。

構成銘柄上位10位については下記の通りです。(2022年4月末時点)

銘柄名国・地域業種比率
エス・アイ・ティー・シー・インターナショナル香港資本財・サービス4.1%
ICICI銀行インド金融3.9%
バンク・セントラル・アジアインドネシア金融3.9%
インターナショナル・コンテナ・ターミナル・サービスフィリピン資本財・サービス3.7%
エルビット・システムズイスラエル資本財・サービス3.6%
サイバーパーク・ソフトウェアイスラエル素材3.1%
ヒンダルコ・インダストリーズインドソフトウェア・サービス2.6%
サムソン電子韓国情報技術2.5%
アドバンテック台湾情報技術2.5%
インダスインド・バンクインド金融2.5%

構成銘柄は52銘柄。国別の組入れ比率では中国が20%弱を占めているのですが、組入れ上位10銘柄はかの国と関係なさそうな、勢いのある銘柄が並んでいます。やはりイスラエルはIT先進国か。

なお、ロシア株は含まれていないようです。

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パフォーマンス

基準価額推移

設定来、基準価額は2022年6月3日時点で、12,971円。

コロナショック時は大暴落でしたが、その後は回復。直近は中国の恒大問題やロシア・ウクライナ問題もあり急落中ですが、思ったほど下がっていないという印象です。

過去のパフォーマンス

2022年5月末時点の情報です。

期間騰落率(分配金込み)
半年前から-11.39%
1年前から-9.58%
3年前から+40.93%
設定来+26.77%

設定来からみると、+26.77%です。

直近の成績はイマイチ。今後の反発に期待しましょう。

前述しましたが、R&Iファンドアワードの投資信託部門、エマージング株式マルチリージョナルカテゴリにて最優秀ファンド賞を受賞。

まとめ

ファンド大賞を受賞しているものの、中国を中心としたファンドと言うことで怪しさ満点でしたが、構成銘柄を見ていくと意外にもしっかりした銘柄が多いように感じます。個人的には、IT先進国のイスラエルに投資できるファンドは少ないと思われるので、面白いファンドかなと感じました。

※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。

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