引き続き、ダイアモンドZaiの好調だったファンド特集からいくつかピックアップしていきたいと思います。今回は新興国でさらに小型株という将来性を感じつつも、リスクの高い商品です。
今回はテンプルトン新興国小型株ファンド(愛称:ライジングフォース)についてご紹介いたします。
テンプルトン新興国小型株ファンド
テンプルトン新興国小型株ファンド(愛称:ライジングフォース)は三菱UFJ国際投信が運用を行うアクティブファンドです。
投資コンセプトは下記の通りです。
- 新興国の小型株式等へ投資
- 時価総額が、MSCI エマージング・マーケット・スモール・キャップ インデックスの構成銘柄の時価総額の範囲内の新興国の株式等へ投資
日本の株式市場は低調ですが、新興国は経済的規模だけでなく、株式市場の規模も拡大傾向にあります。近年では金融市場の整備が進んでおり、新興国株式投資は身近なものになりつつあります。
新興国株式投資の中でも大きな成長の可能性を秘める小型株への投資を行うのが本ファンドです。
ただでさえ情報入手が困難な、新興国投資においてさらに小型株となるとリスクが大きくなります。
本ファンドは新興国投資に長い経験と実績を有し、充実した調査体制を持つフランクリン・テンプルトンが実質的な運用を担います。
基本情報
設定日 | 2017年8月31日 |
償還日 | 2027年8月2日 |
購入時手数料 | 最大3.3%(税込) |
信託財産留保額 | 0.3% |
管理費用 (含む信託報酬) | 年率1.9580%(税込) |
分配金 | 年1回(8月) |
基本情報は上記の通りとなります。アクティブファンドのため、管理費用1.9850%と高め。
構成銘柄
セクター別構成比率は下記のとおり。(2021年11月末時点)
銘柄 | 構成比率 |
---|---|
情報技術 | 25.1% |
一般消費財・サービス | 21.1% |
金融 | 12.3% |
素材 | 11.0% |
生活必需品 | 8.9% |
資本財・サービス | 6.2% |
コミュニケーション・サービス | 4.2% |
不動産 | 1.4% |
その他 | 0.4% |
組入国・地域の構成比率は下記のとおり。(2021年11月末時点)
銘柄 | 構成比率 |
---|---|
台湾 | 21.1% |
中国 | 16.4% |
韓国 | 14.6% |
インド | 14.6% |
ベトナム | 6.8% |
フィリピン | 3.9% |
ブラジル | 3.3% |
ペルー | 2.5% |
ハンガリー | 1.9% |
その他 | 11.4% |
構成銘柄上位10位については下記のとおりです。(2021年11月末時点)
銘柄 | 国・地域 | 業種 | 構成比率 |
---|---|---|---|
BAJAJ HOLDINGS & INVESTMENT LTD | インド | 金融 | 4.2% |
NOVATEK MICROELECTRONICS CORP | 台湾 | 情報技術 | 3.2% |
MERIDA INDUSTRY CO LTD | 台湾 | 一般消費財・サービス | 3.1% |
PHARMAESSENTIA CORP | 台湾 | ヘルスケア | 3.1% |
INTERCORP FINANCIAL SERVICES INC | ペルー | 金融 | 2.5% |
INTERNATIONAL CONTAINER TERMINAL SERVICES INC | フィリピン | 資本財・サービス | 2.5% |
HOA PHAT GROUP JSC | ベトナム | 素材 | 2.5% |
SYNNEX TECHNOLOGY INTERNATIONAL CORP | 台湾 | 情報技術 | 2.3% |
LX SEMICON CO LTD | 韓国 | 情報技術 | 2.1% |
LONGSHINE TECHNOLOGY GROUP CO LTD | 中国 | 情報技術 | 2.1% |
構成銘柄は88銘柄。聞いたことの無い企業がほとんどです。新興国といえば中国と言う印象ですが、やりたい放題の習近平政権の中国経済を嫌気してか、中国の比率は下がっています。代わりに台湾のIT系企業が躍進。中国よりも台湾の投信や個別投資するほうが良いかもしれませんが、こちらもややこしい政治リスクがあるのでなかなか難しいところ。
パフォーマンス
基準価額推移
設定来、基準価額は2022年1月4日時点で、13,738円。
コロナショック時に一時的に下落はしていますが、基本的には右肩上がり。
過去のパフォーマンス
2021年12月末時点の情報です。
期間 | 騰落率(分配金込み) |
---|---|
6ヶ月前から | + 3.00% |
1年前から | + 32.45% |
3年前から | + 52.04% |
設定来 | + 37.38% |
設定来からみると、+ 37.38%です。
前述しましたが、ダイアモンドZai調べによると2021年の新興国セクター騰落率ランキング2位。
まとめ
新興国の小型株となると、情報が少ないため投資手段は限られてきます。最近の新興国ファンドは政治的リスクのある中国の比率を少なくする傾向があるため、これ一本で新興国の成長を取り込むことができます。ただし、新興国&小型株と言うハイリスクハイリターンな商品であることは理解しておく必要があります。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。