引き続き四季報からピックアップした個別銘柄をご紹介していきたいと思います。
半導体不足が深刻化していますが、最近はよくわからないルートから半導体を仕入れてトラブルになるケースがあるそうです(ラジオNIKKEI ザ・マネーより)。信頼できるルートからの仕入れが重要視されますが、半導体などを専門に取り扱っている商社も半導体関連銘柄として密かに注目が集まっています。
今回はエレクトロニクス専門商社である、 7433 伯東をご紹介いたします。
7433 伯東とは
会社概要
wikipediaからの引用です。
伯東株式会社(はくとう)は、エレクトロニクスを主とした専門商社である。
wikipedia
沿革
1953年(昭和28年)11月 – 高山成雄によって創業。水晶原石を扱う。
2000年(平成12年)3月 – 東証一部に上場。
2011年(平成23年)7月1日 – ドイツのファイファーバキューム(ドイツ語版、英語版)社より、アディクセンジャパン株式会社の全株式を取得。
事業概要
1953年11月に、水晶原石の輸入・販売を手がける商社として設立されました。
「伯東」とは、水晶の原産地である伯剌西爾 (ブラジル) の「伯」と東京の「東」の頭文字をとり命名されたもので、この社名にはブラジル・東京を結ぶだけではなく、広く世界を結ぶ国際商社として成長していこうという熱い思いが込められています。
主に半導体や機器を取り扱う専門商社で、取り扱う商品によって3つのセグメント分類に分かれています。
電子部品(売上比率:80%)
PC・タブレット端末向けIC、コネクタ等一般電子部品及び通信関連の光部品や、車載用途のICが主。今後は5G関連部品の伸長も期待されます。
電子・電気機器(売上比率:11%)
プリント基板製造装置や真空機器、通信インフラ向け光製品が堅調。
工業薬品(売上比率:8%)
製造業向けの化学薬品や化粧品関連。新型コロナウイルスの感染拡大により厳しい状況が続いていましたが、回復基調。
なお、2022年4月の東証再編では「プライム」市場適合通知を受けており、「プライム」市場を選択することを公表しています。
業績
株価チャート
株価と業績を見ていきましょう。
コロナショックで一時1,000円を割り込むまで急落。世界的に半導体需要が増えてきていることも有り、徐々に株価は上昇。コロナ前を大きく超える水準に上昇中。
直近は、米国NASDAQ市場急落に比例するかのように、いったん調整に入っています。
予想PER9.12倍/PBR0.64倍でPER高値平均15.4%,安値平均でも9.0%とまだ割安。半導体銘柄の中でも出遅れ銘柄といえるのではないでしょうか。
2021年10月1日時点
PER | 9.12倍 |
PBR | 0.64倍 |
EPS | 148.4円 (予想) |
過去5年業績
売上高 | 営業利益 | 税前利益 | 利益 | 1株益(円) | 1株配(円) | |
連18.3 | 138,744 | 3,740 | 3,772 | 3,287 | 156.2 | 46 |
連19.3 | 140,123 | 3,642 | 3,580 | 2,473 | 118.6 | 50 |
連20.3 | 153,182 | 2,414 | 2,139 | 1,439 | 70 | 50 |
連21.3 | 165,413 | 3,806 | 3,603 | 3,064 | 148.9 | 60 |
連22.3予 | 167,000 | 4,000 | 3,800 | 3,000 | 148.4 | 60 |
過去5年の業績と予想です。20年3月期は減収減益となりましたが、コロナから回復した21年3月期は過去最高の売上となりました。
2022年3月期は、上期の同利益を従来予想の18億円→33億円に83.3%上方修正し、増益率が18.3%増→2.2倍に拡大。14期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなりました。にもかかわらず通期見通しは据え置きでわずかに増収増益とやや弱気な予想。
四季報予想では、会社予想を大幅に上回る【独自増額】の見出しがついており、EPSも200円に迫る水準。2001年3月期以来の21年ぶりの過去最高益更新も有るかもしれません。
通期上方修正はほぼ間違いないだけに、発表するタイミングを間違えると株価急落と言うことになりかねません。
配当
配当に関しては増配傾向です。
1株配(円) | |
連18.3 | 46 |
連19.3 | 50 |
連20.3 | 50 |
連21.3 | 60 |
連22.3予 | 60 |
伯東では株主還元の基本方針を以下のようにしています。
当社は、株主の皆様への利益還元の充実を経営上重要な施策の一つとして位置づけ、財務体質の強化と今後の事業展開に備えた内部留保に配慮しつつ、業績を加味した利益還元を実施していくことを基本方針としております。
配当につきましては、安定的配当の継続を基本に、連結配当性向レンジ30%〜50%を目標に実施してまいります。
業績次第で増配もあるかもしれません。
株主優待
株主優待はありません。
気になる点
HPが…
スマホ対応されていません。ただ、IR情報や展示会情報・新型コロナウイルス関連の情報は積極的に発信していることから、広報やIR担当の方が仕事をしていないわけではないようです。
まとめ
- PER低め割安銘柄
- 自動車減産影響が不安
- 会社予想は弱気
こちらも半導体&自動車関連ですが、出遅れ銘柄として上昇の余地はありそうです。ここでも懸念点は自動車の減産影響となりそうです。
あくまでも投資は自己判断でお願いします。