【CIBR ETF 】 サイバーセキュリティ ETF 【米国ETF】

2021年8月30日(月)現地約定分から、ファースト・トラスト社が運用するETF20銘柄が楽天証券にて取り扱いを開始すると発表されました。さすがに全部紹介するわけにはいかないので、個人的に興味のあるETFをいくつかピックアップしてご紹介していきたいと思います。

第一回となる今回はCIBR ファースト・トラスト・ナスダック・サイバーセキュリティ・ETFについてご紹介いたします。

CIBR とは

CIBR ファースト・トラスト・ナスダック・サイバーセキュリティ・ETFは、テクノロジー(情報技術)業種とインダストリアル(資本財)業種におけるサイバーセキュリティ関連事業を行っている企業に投資を行うNASDAQに上場している米国籍のETFです。

2017年よりランサムウェアと呼ばれる身代金要求型の不正プログラムに感染させられる事案が多数発生したことを覚えている方も多いでしょう。このランサムウェア問題は未だ解決に至っておらず、いたちごっこが続いている状態です。

様々なモノがインターネットでつながり便利になった反面、攻撃者にとっては攻撃できるポイントが広がったという見方もできます。そのため、サイバーセキュリティはエンドポイントというネットワークに接続された端末においてだけでなく、ネットワーク、サーバーなど複数の細分化された箇所で多層的に対策を講じていくのが主流となっています。

細分化された各分野においては、ネットワーク対策としてフォーティネット、エンドポイント対策としてはし満テック、データ漏洩防止ではマカフィーなどセキュリティ対策で一度は聞いたことがあるような銘柄が挙げられます。

運営会社 ファースト・トラスト社とは

ファースト・トラストは米国シカゴに本拠を置く運用会社。2020年7月末時点の総運用資産残高は約1,450億米ドル。アクティブ型ETFの運用残高が約285億ドルで世界一位を誇ります(2020年6月末時点)。
アクティブ型ETFの他に、インターネットやIPO等のテーマに着目したETFやファクター型ETFも多数運用しています。

アクティブETF、テーマETFが中心ですので全体的に経費率は高めです。

2020年9月より、日本の大手ネット証券でもファースト・トラスト社のETFの取り扱いが開始されました。

基本情報

配当月4回(3月、6月、9月、12月)
配当利回り0.26%
経費率0.60%

基本情報は上記の通りとなります。経費率は0.60%。配当もありますが、この手のテーマ型グロースETFはあまり配当を期待しないほう良いでしょう。

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構成銘柄

構成銘柄上位10銘柄については下記の通りとなっております。(2021年8月時点の情報)

ティッカー銘柄名構成比率(%)
ZSZscaler, Inc.7.34
CRWDCrowdStrike Holdings, Inc. Class A6.70
ACNAccenture Plc Class A6.31
OKTAOkta, Inc. Class A6.30
CSCOCisco Systems, Inc.5.98
NETCloudflare Inc Class A3.94
FTNTFortinet, Inc.3.79
CYBRCyberArk Software Ltd.3.50
VRNSVaronis Systems, Inc.3.46
SPLKSplunk Inc.3.37

ゼットスケーラー、クラウドストライク、オクタ、シスコ、フォーティネットなど世界最先端のセキュリティ企業がずらり。とはいうものの、グロースの側面が強く、iFreeNext NASDAQ次世代50の構成銘柄と一部重複しています。

パフォーマンス

コロナショック前の2020年初頭から比較すると、綺麗な右肩上がりで順調に株価を伸ばしています。

類似ETF(BUG/HACK)との比較

構成銘柄

BUG

グローバルX社の海外上場ETF。経費率は0.5%

ティッカー銘柄名構成比率(%)
ZSZSCALER INC7.622
FTNTFORTINET INC7.176
CRWDCROWDSTRIKE HO-A7.121
PANWPALO ALTO NETWORKS INC6.476
OKTAOKTA INC5.344
CYBRCYBERARK SOFTWAR5.026
CHKPCHECK POINT SOFTWARE TECH5.023
RPDRAPID7 INC4.971
VRNSVARONIS SYSTEMS INC4.779
AVST LNAVAST PLC4.713
HACK

セキュリティ系では最も歴史の古いETF。経費率は0.6%

ティッカー銘柄名構成比率(%)
CSCOCisco Systems Inc3.04
KNBEKnowBe4 Inc Ordinary Shares – Class A3.04
NETCloudflare Inc2.88
SPLKSplunk Inc2.85
FTNTFortinet Inc2.44
SAILSailPoint Technologies Holdings Inc2.44
PANWPalo Alto Networks Inc2.40
DARK.LDarktrace PLC2.39
FEYEFireEye Inc2.26
SUMOSumo Logic Inc Ordinary Shares2.25

構成銘柄は結構どのETFも似たような銘柄ばかりです。

チャート

他のETFとパフォーマンスを比較すると、いずれもS&P500指数をアウトパフォーム。実はBUGが一番パフォーマンスがよいという結果となりました。

CIBR:水色
BUG:黄色
HACK:緑色
※参考 VOO(S&P500) : 赤色

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まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に収まる気配が見えず、在宅勤務にも再び注目が集まってきています。情報漏えい対策、サイバー攻撃対策など、オフィスからリモートで離れている分、厳格に対処しないとセキュリティインシデントが起こってしまう可能性も高くなります。

セキュリティ関連投資は、それ自体が利益を生み出すものではないため投資が後れがちになる傾向がありますが、増え続けるサイバー攻撃への対処・セキュリティリスク回避のため景気に関係ない分野でもありある意味ディフェンシブ銘柄といえるでしょう。

興味のある方は少額から。

※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。

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