前回は五洋建設についてご紹介いたしましたが、調べてみると建設業に意外と好調な銘柄が多いことに気づきました。コロナの影響もあり、しばらくは商業施設やオフィスビルなどの建築関係は厳しい状況となることが予想されます。しかし、近年の大雨・台風などの自然災害の多さから土木に強みをもつ建設会社は国土強靭化の国策後押しもあり、面白いのではないかと考えています。
今回は1926 ライト工業をご紹介いたします。
1926 ライト工業とは
会社概要
wikipediaから引用です。
ライト工業株式会社(ライトこうぎょう、Raito Kogyo Co., Ltd.)は、東京都千代田区に本社を置く株式会社であり、建設事業、その他の事業を行う。斜面対策工事、地盤改良工事などの基礎土木の分野では日特建設とともに業界のリーダー的な存在である。東京証券取引所1部上場。
wikipedeia
1943年7月1日 – 上條防水工業所創業。
1946年 – 東北防水工業所に変更。
1948年 – 株式会社ライト防水工業所設立。
1952年 – 現社名に変更。
1961年 – 東京証券取引所2部上場。
1974年 – 東京証券取引所1部上場。
創業から70年を超える老舗企業で、土木も建築もやりますが、斜⾯・法⾯対策と基礎・地盤改良で売上の70%を占めます。
菅政権では21年度からスタートする新たな5ヵ年計画は事業規模約15兆円で、激甚化する風水害や巨大地震などへの対策、予防保全に向けたインフラ老朽化対策の加速、デジタル化の推進などを柱として取り組みます。どうしてもDXに注目が集まりがちですが、地味ですが国策となる国土強靭化の恩恵を受ける銘柄として注目されます。
業績
株価チャート
早速、株価と業績を見ていきましょう。
例外なくコロナショックにて下落。その後は、実力が再評価されてコロナ前の水準を回復。2021年5月13日の21年3月期決算発表では、2期連続での過去最高益を更新と増配を発表。
PERは11.09倍(2021年6月4日時点)建設業の平均PERが17.63倍。PER高値平均は12.3倍、安値平均8.2倍。来期も最高益見込みと言うことを考えると、まだ割安と考えられます。
2021年6月4日時点
PER | 11.09倍 |
PBR | 1.26倍 |
EPS | 166.6円 |
過去5年業績
売上高 | 営業利益 | 税前利益 | 利益 | 1株益(円) | 1株配(円) | |
連18.3 | 100,125 | 8,950 | 9,209 | 6,546 | 124.4 | 35 |
連19.3 | 102,825 | 9,702 | 10,124 | 6,512 | 124.4 | 38 |
連20.3 | 106,210 | 9,874 | 9,582 | 7,066 | 136.2 | 41 |
連21.3 | 108,209 | 11,727 | 12,136 | 8,640 | 166.6 | 50 |
連22.3予 | 110,000 | 11,800 | 12,200 | 8,650 | 166.9 | 51 |
過去5年の業績と予想です。4期連続の増収、2期連続の最高益と絶好調。22年3月期は更なる増収増益を見込みます。
四季報2021年春号の予想を大きく上回る結果となりました。21年3月期の実績からするとまだ弱気な予想のような気がするのですが、次の2Q決算発表を期待しましょう。
配当
配当は増配傾向にあります。
1株配(円) | |
連18.3 | 35 |
連19.3 | 38 |
連20.3 | 41 |
連21.3 | 50 |
連22.3予 | 51 |
2021年3月期は、当初より4円増配。さらに22年3月期は1円増配の51円の予定。
株主還元方針については、2019年に発表された中期経営計画にて、
長期的観点のもと安定的かつ継続的に配当を維持する基本方針は継続いたしますが、「当社株主帰属当期純利益」の拡大に応じてその成果を株主の皆様と共有すべく、配当性向30%以上を目指します。
とあります。現在の配当性向は約30%。さらなる増益で増配あるかも。
株主優待
株主優待はありません。
投資体験談
保有していないので、ピックアップしたタイミングのみです。
2021年3月。四季報2021年春号にてピックアップ。
過去最高益で株価上昇中につき、購入タイミングが非常に難しい。
市場が大きく下げたときに押し目買いしたいところ。
まとめ
- PER・PBRは低め
- 増配傾向、配当性向も低め
- 連続最高益。来期も連続最高益
- 国土強靭化の国策銘柄
国策となる国土強靭化はDXと違って地味ですが、国民生活に無くてはならないものですから、安定感があります。EPSが160円を超えていて今(2021年6月時点)の1,800円は建設業と言う業種を考えても正直安すぎると思います。今後も注目です。
あくまでも投資は自己判断でお願いします。