
2021年4月14日付けの日経新聞朝刊にて、台湾のIT企業が絶好調との記事が掲載されていました。
世界的な半導体・液晶パネルの不足が続く中、日経新聞が主要上場19社の売上高の合計を集計したところ、前年同期比の伸び率が21.5%に達したとことです。
台湾は、TSMCをはじめとしたIT企業が多く集結し、非常に魅力的な企業が揃っています。
今回はそんな台湾IT企業にまるっと投資できるETF、iシェアーズ MSCI 台湾ETF EWTについてご紹介いたします。
EWTとは
プロレスっぽい名前ですが違います(笑)
台湾の株式に分散投資を行い、台湾の株式で構成される指数であるMSCI 台湾インデックスと同等の投資成果を目指すニューヨーク証券取引所Arcaに上場している米国籍のETFです。
運営会社 ブラックロックとは
ブラックロックは世界最大の運用会社。2020年7月末時点の総運用資産残高は約7.81兆米ドル(約824兆円)です。
同社の提供するETFブランド「iシェアーズ」世界のETF市場のシェアの36%を占める世界シェアNo1ブランドとなっております。
基本情報
配当月 | 12月 |
配当利回り | 1.64% |
経費率 | 0.59% |
基本情報は上記の通りとなります。年に一回配当があります。利回りは1.64%とそこそこ。経費率はまあまあといったところ。
構成銘柄
構成銘柄については下記の通りとなっております。
また、組み入れ上位10銘柄の比率は下記となっております。(2021年4月時点)

構成銘柄は93銘柄。もはや説明するまでも無いでしょう、TSMCが組み入れ比率20%超えでトップ。シャープの親会社ホンハイが続きます。メディアテック、UMC、デルタ電子と半導体メーカーがずらり。

セクター比率を見ると、情報技術が圧倒的シェアを占めています。ITに偏りすぎているのはメリットでもありデメリットでもありそうです。
メリット
半導体・液晶パネル不足による需要増
前述しましたが世界的な半導体・液晶パネル不足による需要増から、TSMCをはじめとするIT企業の業績がうなぎのぼりです。

QQQと比べても遜色ありません。台湾のIT企業には魅力的な企業が多く、今後の発展が期待できます。

EWT:水色
QQQ:橙色
デメリット
特定セクターへの偏り
前述の通り、情報技術セクターが62%と圧倒的で、他のセクターを大きく引きはしています。
また、組み入れ銘柄数は約90銘柄ですが、組み入れ比率ではTSMCが何と20%を越える水準を占めており、良くも悪くもTSMC次第といったところでしょうか。
地政学リスクあり
ご存知の通り、中国と台湾は政治的な事情から微妙な関係が続いています。近年やりたい放題の中国政権が台湾に軍事介入するのではないかというほどの不穏な動きを見せています。仮に軍事衝突となった場合には、台湾どころの話でなく世界的に混乱するでしょうが、リスクとして考慮しておく必要はあります。
投資すべき?
私はまだ所有しておりませんが、現時点では様子見です。TSMCに直接投資するのはリスクが高いけど、伸び盛りの台湾企業に投資したいという方におススメです。TSMCを含む、東南アジア地域の非国有企業を集めたXSOEというETFもおすすめです。
まとめ
株価のチャート的には綺麗な右肩上がり。台湾のIT企業ばかりを集めたかなり尖ったETFではありますが、投資する価値はありそうです。ADRのTSMCに直接投資するもよし、XSOE、VWOという選択肢もあると思います。このあたりは個人の趣味でいいと思います。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。