処分しようとしていたMOアルトリアが2021年3月20日朝、刺さっていました。
配当金の権利日(3月24日)が近かったので残念ではありますが、高配当でありながらもESG投資の流れもあって今後は投資家が離れていく厳しい状況が予想されるため、他の高配当銘柄に乗り換えたいと思います。
売却したドルで、成長+そこそこの配当のVWO(新興国ETF)に乗り換えようかと調べていたところ、意図せずVWOBが楽天証券の銘柄検索で引っかかりました。新興国国債ETFです。米国の長期金利上昇で債券ETFは下落が続いており、このVWOBも例外なく下落が続いておりますが、債券としては破格の高配当。
今回は高配当債券ETFである、VWOB バンガード・米ドル建て新興国政府債券ETFをご紹介いたします。
VWOBとは
バンガード・米ドル建て新興国政府債券ETF VWOBは、ブルームバーグ・バークレイズ米ドル建て新興市場政府債RIC基準インデックスへの連動をめざす米国籍のETFです。
主に新興国がドル建てで発行する国債を投資対象とする債券ETFとなります。
後述しますが、分配金が毎月あることも特徴で、年間利回りは4.0%を超える高配当銘柄です。(2021年3月20日時点)
ドル建てと現地通貨建て
新興国債券には現地通貨建てと米ドル建てがあります。何が違うのか簡単に説明いたします。
現地通貨建て
現地通貨建ては新興国の通貨で投資をすることになりますので、通貨リスクがあります。現地通貨安が大きく進めば、結果的に元本が減ってしまう可能性があります。
米ドル建て
米ドル建ては、新興国に対してドル通貨で投資することになるので、新興国の通貨リスクはありません。
一般的には、現地通貨建てのほうが利回りが高い傾向にはありますが、新興国の通貨はリスクが高いものが多いため、米ドル建てのほうが安定する傾向があります。
運営会社 バンガードとは
世界最大規模の資産運用会社であり、世界初のインデックス型投資信託(インデックスファンド)を個人投資家に提供した会社として知られています。2020年12月末時点の総運用資産残高は約6.2兆米ドル(約640兆円)です。
同社の提供するETFの特徴はなんといっても経費率の安さ。平均経費率は、業界平均の約4分の1!
また、1976年に世界で初めて個人投資家向けインデックスファンドを売り出したバンガードは現在、ETFを含むインデックスファンド市場の4割という最大のシェアを占めています。
基本情報
配当月 | 毎月 |
配当利回り | 4.36% |
経費率 | 0.25% |
基本情報は上記の通りとなります。配当は毎月あり、利回りは4.36%と高配当。反面、債券型ETFとしては経費率が0.25%と少し高めです。
構成銘柄
構成銘柄については下記の通りとなっております。
格付け別構成比率は下記の通りです。
米国政府 | 0.1% |
AA | 9.5% |
A | 14.7% |
BBB | 32.9% |
BBB未満 | 42.8% |
信用格付けBBB未満は「投資不適格」とされる格付です。そのため、高利回りとなっています。かなりハイリスクな商品といえそうです。
国別で見ていくと、メキシコ、サウジアラビア、インドネシア、トルコ…と不安感のほうが強そうな国ばかり…。利回りが高くなる理由がよくわかります。これを現地通貨建てで投資するとかなりハイリスクですが、ドル建ての分ある程度リスクヘッジできているということでしょうか。
メリット
高利回り
何といっても高利回り、年間利回り4.36%と株式型の高配当ETFと比べても遜色ありません。毎月配当も魅力です。毎月分配金が欲しい方にお勧めです。
デメリット
金利上昇リスクあり
昨今の新型コロナウイルスの経済対策として、アメリカに限らず全世界的に利下げを行っています。コロナウイルスの感染拡大が落ち着いたタイミングでの利上げが予想され、ETFの株価の下落が懸念されます。
信用格付けが低くハイリスクハイリターン
前述しましたが、新興国の債券ということで信用格付けの低いジャンキーな債券に多く投資していることもあり、非常にハイリスクハイリターンな銘柄となります。スリルを楽しめる方向けです。
投資すべき?
現在金利上昇中(2021年3月20日時点)で債券相場非常に不安定になっています。金利が十分に上がったタイミングで投資を検討したいと思います。また投資対象が非常にリスキーなため、投資金額についても少額でサテライト的に加える程度としたいです。
まとめ
金利上昇中&投資対象が不安定であることから、ある程度相場が安定しているときに購入するのが良いのではないかと思われます。これで武力衝突などの戦争が始まるとまた不安定な情勢となりそうです。
興味のある方は少額から。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。