人気の投信の中身を覗いてみようシリーズから、高パフォーマンスの割安成長株に投資するファンドのご紹介です。
日本株のアクティブファンドの中で高い成績を残していますが、株価が下落した魅力的な中小型銘柄に投資するこれまでに紹介してきたファンドと少し投資対象が異なるファンドです。
今回は、SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(愛称:jrevive)についてご紹介いたします。
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(愛称:jrevive)とは
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(以下、ジェイリバイブ)は独立系投資顧問会社のエンジェルジャパン・アセットマネジメント株式会社より投資に関する助言を受けて、SBIアセットマネジメントが運用するファンドです。
投資コンセプトは下記の通りです。
- 株価が下落した銘柄から財務安定性に優れ、業績も安定しており、経済社会に貢献すると考えられる企業の株式に厳選投資
- エンジェルジャパン・アセットマネジメント株式会社より投資に関する助言を受けて運用
銘柄選定に当たっては、個別面談による調査・分析を行い、株価水準・財務安全性・短期業績の安定と中長期の戦略・経営者の志を総合的に評価。
組み入れ銘柄についても、銘柄の分散・買い付けタイミングの分散による分散投資をおこなっています。
基本情報
設定日 | 2006年7月31日 |
償還日 | 無制限 |
購入時手数料 | 最大3.3%(税込) ※証券会社によって異なる。ネット証券は無料 |
信託財産留保額 | 0.3% |
管理費用 (含む信託報酬) | 年率1.87%(税込) |
分配金 | 年1回(7月) |
基本情報は上記の通りとなります。アクティブファンドですので、管理費用は1.87%と高めで、信託財産留保額は0.3%。
決算月は年一回7月ですが、長い運用期間中過去に一度も分配金を出していません。
同じ内容のファンドで、SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)(愛称:jrevive Ⅱ)というものがありますが、こちらは年に2回分配金が出ます。
なお、SBIアセットマネジメントが運用を行っていますが、販売会社はSBI証券だけでなく、マネックス証券・楽天証券など一部ネット証券にも門戸は開かれています。
構成銘柄
業種別は下記のとおり。(2021年4月末時点)
業種 | 組み入れ比率 |
---|---|
サービス業 | 23.4% |
情報・通信業 | 17.0% |
小売業 | 15.2% |
機械 | 13.6% |
化学 | 10.6% |
電気機器 | 5.4% |
精密機器 | 3.5% |
その他 | 8.5% |
構成銘柄上位10位については下記の通りです。(2021年4月末時点)
銘柄名 | 業種 | 比率 |
---|---|---|
デクセリアルズ | 化学 | 3.7% |
システナ | 情報・通信業 | 3.6% |
バリューコマース | サービス業 | 3.5% |
プロトコーポレーション | 情報・通信業 | 3.5% |
ヒラノテクシード | 機械 | 3.5% |
東京精密 | 精密機器 | 3.5% |
シーティーエス | サービス業 | 3.5% |
くら寿司 | 小売業 | 3.4% |
ジョイフル本田 | 小売業 | 3.4% |
マークラインズ | 情報・通信業 | 3.4% |
組み入れ銘柄数は51銘柄。東証一部上場銘柄がずらりで、51銘柄中の81%を占めます。2021年現在は2020年のコロナ禍で株価が下落し、回復から出遅れた銘柄が目立ちます。
個人的な注目銘柄は下記です。
パフォーマンス
基準価額推移
設定来、基準価額は2021年5月21日時点で、47,101円
2016年ごろから純資産を増やし始め、2018年ごろからの高パフォーマンスで、基準価額を大きく伸ばしています。直近純資産が減っているのが気になるところ。
過去のパフォーマンス
2021年4月末時点の情報です。
期間 | 騰落率 |
---|---|
6ヶ月前から | +7.08% |
1年前から | +25.61% |
3年前から | +0.2% |
5年前から | +77.44% |
設定来 | +470% |
設定来からみると、+470%です。
ロングセラー商品だけあって運用期間が長く、リーマンショック・東日本大震災のころは低迷していましたが、ここ5年は好調。
まとめ
ジェイリバイブの場合は成長率は低いが、より割安な銘柄を狙うという戦略をとっています。私は逆張り戦略で過去に痛い目にあっているため、あまり好まない手法ではありますが、2021年はコロナ禍で不調だった製造業関連の復調が確実視されていますので、参考程度にはしようと思います。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。