四季報2021春号が発売されました。早めに通読して銘柄をピックアップしておきたいところですが、その前にご紹介しておきたい銘柄が一つ。
実は、2020年の四季報秋号にてピックアップしておいたにも放置していましたが、業績好調で最近株価上昇中の銘柄です。
今回は8101 GSIクレオスをご紹介いたします。
8101 GSIクレオスとは
会社概要
wikipediaからの引用です。
株式会社GSIクレオス(ジーエスアイクレオス)は、東京都千代田区に本社をおく東証一部上場の専門商社。インナー・レッグウェアやアウターウェアなどの繊維に関わる事業を、原糸から製品にいたるまで幅広く取り扱う「繊維事業」、化学品、機械・材料、ホビー・ライフの3分野において、原材料から製品にいたるまでの高度な調達・加工機能を持ち、グローバルに事業を展開する「工業製品事業」、最先端技術であるナノテクノロジーに関する研究開発と製品化を行う「ナノテクノロジー事業」の3つの事業を行う。
wikipedia
1931年株式会社林大作商店として横浜市に設立。米国への生糸・絹撚糸の輸出を開始。
1973年東京・大阪両証券取引所市場第二部に上場。ブラジル・サンパウロに現地法人を設立
1978年東京・大阪両証券取引所市場第一部銘柄に指定
2001年株式会社GSIクレオスに改称
ホームページを見ただけだとわかりづらいのですが、同業だと東レや東洋紡といった繊維・化学企業をイメージしてもらえればと思います。
繊維事業は、繊維原料・インナー・アンダーウェアなどが主力。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため医療・衛生用品が好調。
工業製品事業は、化学、機械・材料とホビー(おもちゃ向け)が中心。そういえ戦隊ヒーロー人形などのおもちゃは塩化ビニールなどで出来ていることが多い印象です。
ナノテクノロジーは複合材や塗料などの分野において事業化をすすめています。
生分解性プラスチック開発中で、生分解性プラスチックストローを発売。SDGsへの取り組みに世間の目が集まる中、環境配慮型商品の需要が高まっており今後も注目です。
業績
株価チャート
それでは早速、株価と業績を見ていきましょう。
近年停滞していましたが、2020年は絶好調。新型コロナウイルスに感染拡大による、医療衛生用品が好調でさらに環境に配慮した生分解性プラスチック製品の開発をすすめており、増益幅拡大中。
2021年2月の第三四半期発表で、31年ぶりの最高益・増配と2021年3月末での1対2の株式分割を発表したことから株が高騰しております。
上記のように業績絶好調にも関わらずPERは10倍を切っており、まだまだ割安。
株式分割後にも株価の上昇が期待できる銘柄です。
2021年3月19日時点
PER | 8.87 倍 |
PBR | 0.76 倍 |
EPS | 303円 |
過去5年業績
売上高 | 営業利益 | 税前利益 | 利益 | 1株益(円) | 1株配(円) | |
連18.3 | 133,727 | 1,573 | 1,502 | 913 | 141.6 | 35 |
連19.3 | 138,487 | 1,683 | 1,661 | 1,152 | 178.9 | 40 |
連20.3 | 115,548 | 1,191 | 1,213 | 1,008 | 159.9 | 45 |
連21.3 | 116,000 | 3,400 | 3,400 | 1,900 | 303.28 | 60 |
連22.3(四季報予想) | 120,000 | 3,800 | 3,700 | 2,500 | 398.5 | 60 |
過去5年の業績です。ここ数年停滞気味でしたが、2021年3月期は31年ぶりの過去最高益の見込み。
(平成の時代は苦しい時期が続きました。まさに失われた30年というところでしょうか)
四季報予想では、22年3月期も連続最高益の予想です。
配当
配当は増配傾向にあります。
【業績】 | 1株配(円) |
連18.3 | 35 |
連19.3 | 40 |
連20.3 | 45 |
連21.3 | 60 |
連22.3(四季報予想) | 60 |
株主優待
2020年8月に株主優待を新設。
必要株数 | 優待内容 |
---|---|
100株 | 1,000円分のQUOカード |
1,000株 | 2,000円分のQUOカード |
投資経験談
まだ所有していないため、ピックアップしたタイミングのみです。
四季報2020年秋号にてピックアップ
四季報2020年秋号にてピックアップ。前号比大幅増のため。ただし、20年3月期はコロナショック前にもかかわらず減益だったため、21年3月期の大幅増はマスク・衛生関連のコロナ特需による一過性のものとして購入対象からは除外。
その後、完全に存在を忘れておりほったらかし。
2021年2月 株価急上昇で、ピックアップしていたのを思い出す。株式分割・増配よりも、株価急騰後にもかかわらずPER・PBRともに割安でまだまだ株価上昇の余地があると判断。押し目買いの機会を待つ。
気になる点
ホームページがスマホ対応していない
これは元SE・WEB業界に携わったものとしての独自の視点ですが、東証一部上場企業にも関わらず、ホームページがスマホ対応されておらず非常に見づらいです。ファビコンの設定すらありません。ホームページはいまや企業の顔。ホームページに力を入れていないとなると広報活動やIR活動に消極的なのではないかと勘ぐってしまいたくなります。
(ただし、後から作ったと思われる生分解性プラスチックのページはスマホ対応してあります)
決算説明資料
私は素人投資家のため、決算短信はさらっと流す程度にして、パワーポイントで作られた決算説明資料を見るようにしています。しかし、GSIクレオスの場合には、四半期決算ごとの決算説明資料が見当たりません。あくまでも主観ですが、投資家を大切にしているか?疑問に思います。
教訓
- 31年ぶりの過去最高益(平成の時代は何をしていたのだろう。)
- PER・PBR低め
- IR活動消極的??
四季報2021年春号と同時発売される、四季報プロ500、ダイヤモンドZai、マネーにはさらっと確認した感じでは掲載すらされておらず、一般投資家の注目度はまだ低いと感じます。
株式市場全体が大きく下げたときに狙っていきたい所です。
あくまでも投資は自己判断でお願いします。