2021年2月。日経平均が3万円の大台に乗せましたが、新興市場であるマザーズ指数の騰落率は直近一年間で見ると日経平均・TOPIXを大きく上回っています。
最近は調整中で、バリュー株へのシフトが進んでいますが、いずれやってくるグロース株への再循環にそなえて将来性のあるマザーズに投資するのも戦略の一つであると考えます。
今回は2516 東証マザーズETFについてご紹介いたします。
2516 東証マザーズETFとは
東証マザーズ指数の値動きへの連動を目指す東証に上場するETFです。
東証マザーズ指数は、マザーズの全銘柄で構成される指数で、計算方法は浮動株調整後の時価総額加重平均となります。
マザーズには東証一部へのステップアップを目指す新興企業が多数上場しています。
マザーズについて
大阪証券取引所の当時のナスダック・ジャパン(後のヘラクレス市場→現ジャスダックに統合)に対抗する形で、1999年11月に開設されました。
2021年2月19日時点で、345社が上場しています。
上場基準が東証一部・東証二部・JASDAQより大幅に緩いため、創業からまもない主に新興企業やベンチャー企業(スタートアップ)向けの市場となっています。上場している企業には、特に情報・通信業やサービス業などのハイテク関連銘柄が多く見受けられます。
2022年4月の東証プライム・スタンダード・グロースへの市場変更にともない、廃止される予定です。
マザーズから出世した銘柄一覧
マザーズから東証一部へ市場変更した銘柄には下記のような銘柄があります。
- 2413 エムスリー
- 3064 MonotaRO
- 3092 ZOZO
- 3068 コロプラ
- 2121 ミクシィ
- 4384 ラクスル
- 他多数…
基本情報
配当月 | 7月 |
配当利回り | 0% |
経費率 | 0.55%(税込み) |
ETFの基本情報は上記となります。配当月は年一回ですが、今まで配当金を出したことはありません。
売買代金は10口からとなります。経費率は0.55%とちょっと高めです。
構成銘柄
構成上位10銘柄については下記の通りとなっております。(2021年1月末時点)
銘柄コード | 銘柄名 | 業種 | 時価総額(百万円) | 時価総額シェア |
---|---|---|---|---|
4385 | メルカリ | 情報・通信業 | 356,164 | 10.2% |
4478 | フリー | 情報・通信業 | 196,306 | 5.6% |
3994 | マネーフォワード | 情報・通信業 | 133,278 | 3.8% |
3923 | ラクス | 情報・通信業 | 120,509 | 3.4% |
4565 | そーせいグループ | 医薬品 | 119,081 | 3.4% |
4563 | アンジェス | 医薬品 | 117,880 | 3.4% |
4477 | BASE | 情報・通信業 | 117,705 | 3.4% |
4480 | メドレー | 情報・通信業 | 84,435 | 2.4% |
2160 | ジーエヌアイグループ | 医薬品 | 81,332 | 2.3% |
4485 | JTOWER | 情報・通信業 | 70,231 | 2.0% |
メルカリが時価総額トップ。2020年に株価が急騰したフリー、マネーフォワード、アンジェス、BASEが名を連ねています。
ちなみにワークマンが上場しているのはJASDAQのほうです。お間違えの無いように!!
メリット
圧倒的なパフォーマンス
成長著しい新興銘柄をもれなくカバーできます。
三万円超えを果たした日経平均ですが、直近1年で見るとマザーズのほうが大きなリターンが得られています。
青:マザーズ
赤:日経平均
橙:TOPIX
デメリット
値動きは荒い
新興市場においてはハイテク銘柄が多い関係上、業績の変動が激しく値動きは乱高下する傾向があります。また、所謂ハイテクからバリュー株へのシフトの流れを受けて、目下調整中です。一度調整が始まると急落する傾向もあります。
まとめ
マザーズの2020年コロナショックからの急騰ぶりはすさまじいものがありましたが、2021年はグロースからバリューへの転換の流れもあり、いったん調整に入った模様です。まあ、アンジェスなんかは赤字企業なのにコロナワクチンで期待が先行しすぎている感はありますが…。
再度グロース株物色の流れに循環したときに備えて、今から仕込むのもありだと思います。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。