【書評】週刊ダイヤモンド 2020年 12/5号 (決算書100本ノック 2021年版)

毎年おなじみとなっている週間ダイヤモンドの決算書100本ノックの特集です。

例年8月末~9月初旬に第一四半期決算の結果を読み解くものとなっておりますが、今年はコロナ影響が大きいためか、第二四半期決算後の12月の発売です。楽天マガジンにて掲載されているものの、重要なところは記事が飛ばされており、書店に行ってみると売り切れ…。
仕方なく楽天ブックスからバックナンバーを取り寄せました。

概要

さらっと財務諸表の紹介

業界ごと・個別銘柄の動向の前に、財務三表、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書の紹介です。ここはわかっている人はさらっと流す程度でよいでしょう。

主要17業種決算書チェック

主要17業種のうち、主な企業の2・3銘柄の決算書の抜粋を比較する形式で記事が紹介されています。

航空だとJALvsANA、外食だとコメダvsサイゼリア、携帯はNTTと携帯3社といった具合です。NHKで単独記事が掲載されているのはなかなか興味深いです。

気になった業界

記事を読む中で気になったのは、ゼネコンです。コロナ影響で大規模な建築案件が望めない中、大手ゼネコン4社で浮上しているのは鹿島だけという状況です。

また、全体としては建築・土木の割合のうち、土木の割合が多い企業は比較的好調です。背景として、近年の台風・大雨対策の国策である国土強靭化、老朽化した交通インフラ整備があげられます。五洋建設の株価が最近非常に強くなっているのもその影響でしょう。国土強靭化銘柄はまだ所持しておりませんので、次の四季報をもとにチェックしていきたいと思います。

その他 注意点

注意点としては、コロナの影響をあまり受けていないと思われる、IT関連・EC関連の業界動向があまり述べられていない点です。あくまでも有名どころの大型株をさらっと紹介しているという認識でいましょう。

まとめ

今回の100本ノックは、上記のほかにもNTTのドコモ子会社化、トヨタvsテスラ、GAFA解体の圧力など、一年の株式市場の総まとめとしてみても面白い記事です。さらっと全体を流してみて、興味のあるところは深彫りしてみるというスタンスでよいと思います。

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