引き続き、ダイアモンドZaiにて直近好調だったファンド・注目のファンドが紹介されていたので、少し調べてみました。
日本株を対象とした投信については、ネタがなくなりつつあるため、新興国に目を向けてみます。
今回ご紹介するダイワ新興アセアン中小型株ファンドは、ASEANの諸国の中小型株式に投資するファンドです。過去にはリッパー・ファンド・アワードにて新興国・アセアン部門の「最優秀ファンド賞」を受賞するなどの実績もあります。
ダイワ新興アセアン中小型株ファンド
ダイワ新興アセアン中小型株ファンド(愛称:5つの芽)は大和アセットマネジメントが運用を行うアクティブファンドです。新興アセアン諸国株式に投資を行います。
投資コンセプトは下記の通りです。
- 新興アセアン諸国(マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム)の中小型株式に投資
投資分類における「新興国」というと中国が筆頭に上がりますが、巨大なマーケットではあるものの乃政治的なリスクが大きいため、中国を避ける動きがあります。
今後伸びていく市場としては、インドあたりも考えられますが、東南アジアのアセアン諸国で政治的にも安定・経済成長が期待できるマレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナムが考えられます。
では、なぜ新興国の中でもリスクの高い中小株なのかと言うと、新興国の大型株は国営企業が多く、銀行、通信、公益、石油などのセクターが大きなウェイトを占めるためです。
新興アセアン5カ国では4,000社を超える企業が上場しており、その多くが中小型株であり、利益・株価が数倍から数十倍になる成長を秘めた銘柄が多い市場となっています。
基本情報
設定日 | 2014年2月28日 |
償還日 | 2024年2月27日 |
購入時手数料 | 最大3.3%(税込) ※証券会社によって異なる。ネット証券は無料 |
信託財産留保額 | なし |
管理費用 (含む信託報酬) | 年率1.815%(税込) |
分配金 | 年2回(2月、8月) |
基本情報は上記の通りとなります。アクティブファンドですが、管理費用 1.815%とそこそこ。
構成銘柄
地域別の内訳は次の通りです。
国・地域 | 比率 |
---|---|
インドネシア | 36.0% |
マレーシア | 29.5% |
タイ | 25.9% |
フィリピン | 5.1% |
ベトナム | 0.2% |
2022年2月末時点での構成銘柄上位10位については下記の通りです。
銘柄名 | セクター | 国・地域 | 構成比率 |
---|---|---|---|
COM7 PCL-F | 一般消費財・サービス | タイ | 9.4% |
JAPFA COMFEED INDONES-TBK PT | 生活必需品 | インドネシア | 5.4% |
PRODIA WIDYAHUSADA TBK PT | ヘルスケア | インドネシア | 5.1% |
INDUSTRI JAMU DAN FARMASI SI | 生活必需品 | インドネシア | 4.6% |
ACE HARDWARE INDONESIA | 一般消費財・サービス | インドネシア | 4.5% |
HIBISCUS PETROLEUM BHD | エネルギー | マレーシア | 4.4% |
BANK BTPN SYARIAH TBK PT | 金融 | インドネシア | 4.1% |
MUANGTHAI CAPITAL PCL-FOREIG | 金融 | タイ | 4.1% |
VITROX CORP BHD | 情報技術 | マレーシア | 3.9% |
SYARIKAT TAKAFUL MALAYSIA KE | 金融 | マレーシア | 3.8% |
構成銘柄は約50銘柄。金融銘柄が多い印象。
COM7 PCL-F はIT製品の小売でヨドバシカメラやパソコン工房みたいなものです。
JAPFA COMFEED INDONES-TBK PT は農業食品産業で、家禽・水産・牛肉などの事業を行っています。
パフォーマンス
基準価額推移
設定来、基準価額は2022年3月11日時点で、11,968円。(配当金再投資額込み 16,049円)
コロナショック時は下落しましたが、長期で見ると緩やかに上昇を続けています。
過去のパフォーマンス
2022年2月末時点の情報です。
期間 | 騰落率(分配金込み) |
---|---|
6ヶ月前から | -1.81% |
1年前から | +1.95% |
3年前から | +44.90% |
設定来 | +59.17% |
設定来からみると、+59.17%です。
償還日の2024年2月までにどれだけ基準価額・純資産を伸ばすことが出来るでしょうか。
まとめ
アセアン諸国の中小型株と聞くと、なんとなくハイリスクハイリターンな印象を受けますが、実際に中身を見てみると比較的緩やかに上昇しているのがわかります。
2021年は先進国の伸びが大きく、新興国はやや出遅れた感がありますが、2022年は割安感からの巻き返しが期待されます。
新型コロナウイルスのワクチン接種については、先進国よりも遅れが目立ちますが、接種率が上がってくれば、先進国の後を追うように経済の成長も期待できます。
※あくまでも投資は自己責任でお願いいたします。